ロングラインで一番の問題は場所

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歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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ロングラインの一番の問題

ロングラインをやりたい人や、すでにやっている人で一番の問題は場所ではないでしょうか。

これから始めたいと思う人は、まず何処に何mが張れるのかを把握しておくべきだと思います。場所を想定すれば道具の選定に無駄が無くなりますから。めぼしい所がなければ自分で新たに探す必要があります。継続的に張れるように家からは近ければ近いほどGood。

できれば40~70mクラスは近所で見つけたい。この距離なら2時間あれば一人でも乗って遊べます。上達の近道は乗る回数を増やすことなので、気軽に張れる場所はなるべく確保しておきたい。

長さと道具

長さによってベストな道具は変わってきます。100mオーバーを張れる場所があるのなら、それを見据えて買い揃えることになります。ですが、そこまで長い場所が無いのなら欲張らずに70m程度として軽量で身軽に張れるセットを組み上げていくのも賢い。

確かに100オーバーのラインとそれを張れるセットなら70mも張れます。しかし、ラインやロープが長くなるから重い。

それなら張る機会を増やすことを重視してより身軽な道具を組むこともお勧め。

一方で、具体的に100mオーバーの場所が確保できているなら、ぜひ最初からその区間を歩くつもりでの準備をお勧めします。
例えば最大110mの場所があるのなら少し余裕を持って120mラインを買うなどという明確な利用計画が立てられます。

自分は3セット体制でやっていますが、通常なら1か2セット。
自分の場合60mまでをスラックラインブラザーズで張って、それ以上は3インチプーリーメイン。ラインは60mと100オーバーの2本。スローリリースもライングリップも必要なしのセット。

張る方法はライングリップやウインチという選択もありますが、組み替えたり発展させられるプーリーシステムをお勧めします。

レバーブロックなどの所謂ウインチは一人で気軽に張れる現実的な距離を考える60m台までかなと自分は思っています。

ウインチを希望する場合はグリップで挟んでも安心感が欲しいからラインは厚め、なるべく伸びないモデルをぜひ。

ロングを張れる公園は少ない

既にロングを張れる公園を確保していても今後も張れるかどうかは不明な場合も多いです。

例えば自分の場合でも、新しく遊具セットが広場のど真ん中に置かれてロングスポットが一つ消えましたし、大木も抜かれて場所が無くなったし、警察に通報があって許可なく張ってはいけないと釘を刺されたこともあります。何時も張っている公園は洪水で土砂置き場になり1年間使えなかったし、以前よく張った別の公園も工事中。
150mクラスの別の公園は立ち並んでいたセンダンの大木が全て撤去されました。

そんなこんなで公園ってほんと状況がどんどん変わると実感しています。

警察の件に関しては、役場に話をしたら大丈夫になったのはホッとしました。

この公園はいつも自分が張っている公園。車で5分。
遊具も何も無く、広場と素晴らしいクスノキの森があります。一般的な公園とは違い、夏場などは草ぼうぼう。利用者は本当に少なくて丸1日いても、まったく誰一人見かけない時もあります。

数キロ先の下流にも規模が大きい似たような公園がありますが、そちららも駐車場が遠くて人が少ない。これも好都合でロングが張れます(今は工事中だけど)。

ラインが張れても人が来るような場所だと安心して楽しめません。例えばアンカーの木の下に座り込んでお弁当広げられたりする場合もあります。

要するに、なるべく人が来ない公園が適しています。
そういう意味では都市部では厳しいのかもしれません。

距離はレーザー距離計で測りましょう。早くて手間いらず。安いノーブランド品はダメ。表示液晶が壊れるケース多し。

ロングラインに理想的な場所

  • 可能な限り他の人の邪魔にならないスペース
  • 丈夫な木がある。枝が邪魔にならない。
  • スラックラインが張ってもokな公園←これ!
  • 盆地あこがれる

地形的にどうのというのは贅沢かな。張れるだけで貴重。

木はアンカー位置が高くなるので直径40㎝以上くらい必要です。細い木の場合は根が浮くようなことがないか注意して下さい。
50m程度で高さ2m程度なら強烈なテンションは必要ないです。
ロングラインの適正テンションは4~8kNとされており、最近は緩めで楽しむ人も多い。

しかしながら、盆地でない限りアンカーの高さの限界にぶつかります。ジャンプして届くくくらいの2.3m程度が安全に楽しめる高さでしょう。100mクラスでは高さの関係で50mと同じテンションでは張れないので10kNに迫るくらいのテンションで張るケースが出てきます。

アンカーの高さが2mオーバーとなると木の種類によっては張れません。例えばサクラなどは根元は太くても枝は横に広がるように伸びるのアンカー位置の高いロングには適しません。
他の木の枝の張り出しで歩行の邪魔になるから張れないケースも多くあります。

アンカーの高さと長さはの関係は言うまでも無く密接な関係性があります。特に高さは特殊な地形でない限り限度があります。
この段階にくるとハイラインという分野も視野に入ってきます。

人が少ない状況を狙う

  • 冬など
  • 平日
  • 朝・夜
  • 天気が悪い日

なるべく人が少ない時間帯などを狙えば張れるケースもあります。夏場の賑わいはどこ?というくらい寒い時期は閑散とする公園なんかもあります。
冬場は葉が落ちるので夏より木の枝が、上に上がっているから場所によっては高いラインも張りやすくなります。冬の方がロングラインに適しているんです。

公園での注意事項

  • ロングラインから目を離さない
  • 人が通るようなところはなるべく避ける
  • ラインが見えやすいように配慮する。ウィンドダンパーなど
  • アンカー付近に人が来るような場所は避ける

最悪なのは人や車が引っかかることです。
注意。

あとは出来るだけ安全な設置。
全てをカバーできないにしてもシステムの破断に備えたバックアップ。
ウィークポイントを理解しておく。

古いロープやラインは強いテンションで使わないなど。本格的に引く前の接続チェックは必ずやって下さい。

他の場所は無いのか!

いい公園が無いなら、牧場とか畑とか休耕田とか?
他には貸し切りできる運動場とか?

現実は簡単ではないでしょうが、もしかしたら張れるかも。もちろん所有者の許可は必須となります。

まとめ

なんだか内容の無い「だからどうした」的な記事になってしまいました。
なぜこういう記事書いているかというと、ロングラインの記事をまとめたいと思っているからです。

初心者も歩けるようになるスラックライン入門ガイド-メイン記事リンク
スラックラインって難しそうでしょ?自分も数年前に雑誌で初めて見た時にそう思いました。 でも、近所には丁度良さそうな公園があるし、キャンプ場でも遊べそう。なにより子供も喜びそうだから...

↑こんなの。

ロングラインは場所探しに始まり場所探しに終わる。

長さを欲張らないなら意外に近くにあるかもしれません。
長さが限定されているなら、張り方で遊び方を模索。特徴的な地形の場所をうまく使うなども面白そうです。

プーリーで張るのは簡単で早い。短く弱いテンションから距離を徐々に伸ばせばok。
場所がある人は幸運な人です。張りましょう。

今回の記事はISAのロングラインの資料を一部参考にしました。ロングラインレコメンデーションという資料があるのですが、場所について一番多く記述されています。それだけロングでは場所が重要って事でしょう。

それは自分も同感です。

ロングラインレコメンデーション ISA

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