自分がやってた今までの、ロングラインのリリース方法
how to release a 90m 14kN longline – entlasten mit dem slackpro enlastungsanker
自分はロングラインの設置はウインチで巻き上げて行っています。一回ではテンションが足りないので複数回巻き取って強いテンションをかけます。ウインチで複数回巻き上げる方法はシンプルだし一人でも十分可能です。張るのは簡単なんですが、リリースは少し頭を使います。テンション量も大きいし、何より巻き取りの量が大きいので手軽に一発解放するのはちょっと不安です。複数回の巻き上げているので、ウインチの巻き取りを緩めて解除することができません。理屈的には可能ですが、色々と面倒です。
自分はスラックプロのラインバックというリリース用のアイテムを持っていたのですが、正しい使い方が分からずアンカーテープを緩める方法で今までリリースしていました。スラックプロとのメールのやりとりでは正しい方法を書いた英語マニュアルができたら送ると言われましたが、結局放置状態でサイトにもそのアイテムを使ってるシーンも無しだったんです。
アンカーテープ(ウェイビング)を緩める方法は、理屈は簡単なんですが準備に頭を少し使います。50mクラスだと特に問題もなくリリースできていて特に不満もなかったんですが、前の120mを張った際に下手をやってリリース時にアンカーテープが所々傷んでしまいました。120mなので心配しすぎてアンカーテープを巻き過ぎてしまった。。。。
スラックプロのラインバックルを使ったリリース動画
ロングラインのリリースーslackpro linebackle
スラックプロの商品です。ディテンションまたはラインルーズとサイトには記載されています。ドイツ語ページにしか詳細は書かれていません。
ロングラインセットにラインバックルは付属されていたので持ってました。ラインロッカーは二種類付属されていて、一つがマーク2という新しいタイプでした。マーク2は簡単にアンカー側のボルトが外れるので、今回はそれとラインバックルをウェイビングでつないで使います。ウェイビングはアンカーテープとかアンカーストラップとサイトでは表記されていますが、要するにスラックラインの2.5cmラインとほとんど変わりません。強度は20kNあり、スラックプロのサイトではトリックやロングラインには向かないけどライニングにも使えると書かれています。
システムの作り方
必要なもの
- ラインバックル
- リリース用のライン
- ピン的なもの
リリース用のラインの長さ
- 100mのロングラインには30m必要。
- 130mでは40m。
- 150mでは50~。
自分は65mで20mを使いました。
巻く回数で状況が変わってくると思います。
やり方
完成図はスラックプロのサイトを見てみてください。詳しいこともドイツ語ですが書かれています。画像ではややこしそうですが、構造は単純です。
簡単に説明するとラインバックルのライニング側に巻きたい回数だけ巻きます。そしてラインを一番ライニング側と接続します。
そしてその後に、ラインバックルのアンカー側でラインロックをする要領でクルッと回して丈夫なピンを差し込みます。不用意に抜けないように何か工夫したほうがいいかもしれません。自分は12mmの7.5cmのリベットピンとそれに指すスナップピンを使いました。
結び方
結び方はよくわかりませんが、画像から見するに巻き結びですかね?よく判らないので、とりあえあず自分はテープ結び(Tape bend)で結びました。事前テストでは特に問題もなく、実験後も数分で解けました。本来なら強度を落とさないために何かのアイテムを使いラインロックをしたいところですが、なにせスペースが狭いしトラブルの種になる可能性もあるので今回は結びました。本テスト後は、この結び目が中々解けなかったです。見た目少し傷んだ気がしました。ラインを直接結びつける方法は、別の結び方も本などでは紹介されているので今度はそれを試そうと思います。
ピンはすぐ抜けるの?
ほとんど力を入れずに抜けました。巻く回数が少なかったら力がいるのかも?
利点
- ピンを抜いたら、徐々に緩めるだけ。気が楽。
- もしリリース用のライン(アンカーテープ、ウェイビング)が痛いんでも痛む箇所は先っぽの方だけなので、そこを切るだけでまだまだ使える。
- 事前に準備しておけば、現場ではつなぐだけ。片付けは少しめんどくさい。
- 設置時もコンパクトで20㎝くらい。
他の方法がないわけでもない
なんだかんだ自分はこの方法が気にい入りました。安心だし、テープも恐らく傷みにくい。傷んでも先っぽだけというのも良い。でも、ロングラインのリリース方法は他にもあると思います。オーソドックスなアンカーテープ方式もそれなりに楽しいです。
あと、プーリーなどで折り返し締め込みでのロングラインの場合はこういう方法を使わなくても緩める(ロックしている道具でだいぶ状況は違うとは思いますが)だけでできるから、そっち方面でロングラインに挑戦するのも良いですね。リリースはどう考えても、プーリーが楽です。
てな感じで、あれこれテンショニングやリリース方法を考えるのもロングラインの楽しみかもしれません。