slack.frのバックアップ動作テスト動画

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slackline.jpを書いている人
歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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状況


Back up sur cliquet JUMPLINE ( rachet breaking test ) – YouTube


先日公開されたスラックエフアールのテスト動画。

ラインを7.5kNで張り、ラチェットのハンドルに6mmロープをスリング状にしてほぼ余裕のない状態でバックアップとしています。そして、ラチェットのスリングが繋がれた個所を切断してどうなるかの動画です。

ちなみに、人が乗っていなくて7.5kNというテンションはラチェットを二つ使って設置するダブルラチェットという特別な方法で硬く張った場合のテンションに相当します。

ENGLISH :
Back-up on the rachet’s handle with a 6mm diameter rope :
-tension before breaking 7,5 kN
-tension after breaking 3 kN (no tension peak)
-No distortion on the rachet’s handle after the test
-The rope is a bit burned
-After this test, we pull 15 kN on the same handle. It didn’t break, but distortion appeared
-For the test, the back-up is on a dynamometer. Put it around the tree for more safety
WARNING : if something breaks (using of the back up), the gear need to be replaced!
To be efficient, no slack in the back up!

Back up sur cliquet JUMPLINE ( rachet breaking test ) – YouTube

以下、結果など詳しく。

結果

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結束部分を切断すると、バックアップ作動。ラチェットは飛ばずに耐え、テンションは7.5kNから3kNに落ちています。テンションは落ちたとはいえ、バックアップロープはだいぶ伸びており、固く張られた状態です。バックアップはあまり余裕のない状態で取り付けられています。これはつまり、バックアップロープが伸びてテンションを3kNまで落としていることになります。動作した瞬間は7.5kNに近いテンションがかかったはずですが、6mmロープでもスリング状にして強度を高めているので大丈夫だったようです。
※スリング状にすれば強度は二倍になります。正確にはバックアップロープ一本に力は3kNの半分の1.5kNになっています。ただし、結び目で強度が一定量落ちます。また、作動して動いた際に摩擦が発生します。

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バックアップロープを結束していたラチェットのハンドルは歪んでいません。ただし、バックアップロープが少し傷んでいます。動画ではテスト後、動画でロープをなぞった部分が少し焼けています。焼けた部分はまさにテスト前にハンドルのゴムが当たっていた部分です。作動する際に、摩擦でロープが傷んだのでしょう。

動画ではラチェットもバックアップロープも一度作動してしまったものはもう使わないほうがいいと書かれています。

ラチェットのハンドルはどこまで耐えるのか?

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7.5kNのテストではラチェットのハンドルは歪んでいなかったのですが、ではどの程度耐えるの?と疑問がわきます。その答えは最後に紹介されています。15kNでも壊れなかったそうです。ですが、ハンドルはもちろんラチェットも歪んで使えない状態になっています。

ハンドルにバックアップしていて外れた例もある

東北でスラックラインをしている「すーさん」に教えてもらったことですが、「すーさん」はハンドルにバックアップを結んでいてアンカー側のラインが切れてバックアップが作動したものの、衝撃でハンドルのバーが外れてしまったそうです。バーが外れてしまうとラチェットが飛んでしまい、バックアプ失敗になります。しかし、用心深い「すーさん」は二重バックアップをしていたので、怪我には至らなかったとのことでした。ナイス。

ということでハンドルにバックアップを取るのも疑問??

バックアップ
以前疑問に思ってFacebookのslackchatで聞いたのですが、ハンドルにバックアップはせずにラチェットのアンカー側のスリングをかけるボルトのところにした方がいいとの教えてもらいました。
アンディの本のバックアップもその場所にとられていました。なので、自分はその場所にバックアップを通しています。ハンドルは使いまません。

XXLラチェットはハンドルが丈夫

自分が見たことがるXXLラチェットはハンドル部分がボルトタイプになっており、ずいぶん丈夫そうでした。あれなら結構強そうですが、詳しくは不明です。

どの程度のバックアップロープが必要か?

この動画では7.5kNのテンションですが、これに人が乗ってバウンスをトリックをするとテンションがもっと上がります。ラインの長さや、体重、衝撃にもよりますが何かのテストでは14kNまで上がっていました。
となるともっと太いロープが安心かもしれません。古いラインなども利用できますね。

自分の場合は強度が1インチウェビングか、8mmのロープ(アルパインクライミング用ツインロープ)を利用しています。どちらも新規に購入したものではなく、短く切ったりしてしまってもう使わない物。

まず、メインラインが切れない設置が一番大事。でも、道具はどれも使うほどに劣化する。高テンションなスラックラインは常に破断テストをしているようなものと言えるかもしれない。だから、バックアップは必要。

↓適当に切り売りロープを探してみました。