プーリーシステムの効率を計算。歩き方オリジナルスプレッドシートで簡単に数字が出てきます。

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作成に約 143 分かかりました。

ほぼ完全に自分のために作成したスプレッドシートで現在使用中のシステムを計算してみます。
このシートはグーグルドライブで公開しているので誰でも使えます。ロング人口を考えると需要は少ないでしょうけどね。

slackline.jpを書いている人
歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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公開中のスプレッドシート

自分が知っている計算表やアプリはブレーキの効率が正しく反映されません。単に掛けあわせているだけです。それだと全然正確ではないんです。

例えば、ブレーキの数値を0%にすると計算できません。しかし、現実ではブレーキの効率が0%でもシステムは引くだけなら倍力も実感できます。単にサブテンショニング部分の倍数が減るだけです。ロックはできないけど。

自分が作ったのでは正しくサブテンショニング(マルチプライヤー)の最初のプーリーとしてブレーキを扱いますから正しい数値が出ます。

スマホの場合は数字を入力するにはGoogleのアプリが必須です。
ブラウザでは見るだけは可能なので、その画面の右上の鉛筆アイコンをクリックしてGoogleスプレッドシートアプリをインストールしてください。

スマホの場合アプリから使うとオフラインでも使えるようになります。
スマホでは入力しにくいからPCがお勧め。

複数の人が入力数値の部分をリアルタイムで弄れるのでその点注意してください。
入力途中に書き換えられる可能性があるかも?、嫌な人はコピーして使うかドライブに保存してください。

ただし、プーリーやブレーキの摩擦効率はメーカーで公開している例が少ないです!親切な誰かのデータなどで入力するしかありません。
お馴染みのラインの長さとSAGでテンション割り出す方法もついていますが、これはおまけ。
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100m以上のMPDシステム

手持ちで最も強力なプーリーシステム。
ただし、プーリーの摩擦効率などは希望的数値。
3インチベアリングを98でMPDを95にしました。

6:1×11:1=66:1。
66倍システムですが、摩擦を考慮すると47倍くらいです。
総合効率72%。プーリーが多いからですね。

一人で引くと47倍の力で張れるって事です。

メイン区間倍率
6
メイン区間の倍率。ダブルプーリー2つなら5。スラックラインブラザーズプーリーは4。
メイン区間プーリーの効率 98 各プーリーの効率。大きさにもよるがベアリングなら90%~98% ブッシング80%~90%
ブレーキの効率 95 % ブレーキの摩擦効率、ID40%、エディ・グリグリ50%、MPD95%、トラクション98%。サブテンショニング区間の倍率が少ないほど影響が大きい。
サブ区間の倍率
11
3・5・7・11・15のどれか。アッセンダーとプーリーひとつ追加なら3、アッセンダーとダブルプーリー+シングルなら5、それにシングル2つなら7、でなくてアッセンダーとシングル2なら15、アッセンダーとシングルひとつの逆方向なら11。
サブ区間追加プーリー効率 90 ブレーキ部分以降に追加するプーリーの効率。サブ区間倍率が高くなると影響が大きくなります。すべて同じ効率として計算します。
歩行区間の長さ 168 m スラックラインを張る区間の長さm
沈みこみsag 2.3 m 中心部で人が乗ってラインが下がったm
体重 56 kg あなたの体重
参考:ラインの伸び率 5 % 入力するとロープの長さを計算します
ラインのテンション 10.23 kN キロニュートン。簡易計算につき参考数値です
2299.69 lbs 重量ポンド
ブレーキ部分にかかる負荷 1.70 kN
必要な最大の力 0.22 kN 引き始めはもっと固くなります。ダブルマルチプライヤーにすると格段に増えます。
摩擦で失う最大の力 0.06 kN
メイン区間プーリーの数 5
メインプーリー倍率 6 メイン6:1システムになります
摩擦考慮しない総合的な倍率 66 引くときは66:1システムです
メインシステムの摩擦含んだ倍率 570% 起点からブレーキ手前まで
メインシステムの摩擦含んだ総合効率 95% 起点からブレーキ手前まで
ブレーキ含むサブ部分の倍率 832% ブレーキ手前のアッセンダーから手元まで
サブ部分の総合効率 76% ブレーキ手前のアッセンダーから手元まで
システムすべての総合効率 72% システム全体で摩擦を考慮するとどの程度の効率?
システムすべての総合的な倍率 4739.55%
47.4
摩擦で失った総合的な倍率 18.6 これは摩擦熱として消えます。
プーリーシステム配置学評価 B 判定 システムすべての総合効率で判定します。サブテンショニング区間の効率がもろに影響します。
プーリーシステムのパワー B+ 判定 適当。サブテンショニングを増やせばパワーは増えますが、効率は悪くなります。
以下は参考算出
乗って何%伸びたか 0.075%
ノーテンション状態でのラインの長さ 159.6
最低でも必要なプーリー区間の長さ 9.40 馬鹿正直な区間の長さです。うまくやれば短くできます
必要なスタティックロープの長さ 56 馬鹿正直なロープの長さ

 

次に、100mの6倍セルフジャミングプーリー

こいつは軽量セットで6:1×3:1の18倍力システム。
ブレーキはセルフジャミング。

18倍でプーリー数が少ないですが、その分摩擦を受ける箇所が少なくてシステム全体で84%の超高効率。15.1倍になります。
実際は最初のプリーに1インチを使っているのでもう少し効率が落ちます。

エディのブレーキで計算

上のシステムでブレーキだけエディに差し替えて計算してみます。
エディの効率は50%とします。

システム全体で総合効率70%となり12.6倍という数値になります。
ブレーキを変えると14%が摩擦熱で消えてしまいました。

意外に少ないですね。
この数字は引き始めの固さは考慮されないのでこの数字です。

100%と50%ではかなり違うはずと最初は勘違いしていたんです(歩き方でもそう書いてた)けど、実感と違うなと思い計算してみるとこの程度でした。

ブレーキ部分はサブテンショニングシステムの最初のプーリーになるから極端には影響は大きくない。だけど、ブレーキがかかった状態から引くときはブレーキの固さが実感できます。
マルチプライヤーを追加したりすると引き始めの瞬間の落差が増えます。なので、もう固くて引けないという場面ではダイレクトにブレーキの効率が関わります。

※しかしながら、テンションが強くなるとプーリー組み込みではない、ディッセンダーやビレイデバイスブレーキの摩擦効率はさらに悪くなると思います。かなりの強さで折り返し部分に押しつけられますからね。

プーリーを採用しているMPDやセルフジャミングプーリーは高テンションでも効率が落ちにくいのが大きな利点だと思います。その理由でメイン9:1などは負荷分散されるためエディなどでも効率が落ちにくいはず。

追加プーリーの効率も大きい。効率が悪い小さいプーリーを数多くつけると、かなり数値が悪くなります。テンション保持をしないから強度は必要ないけど、なるべく性能の良い奴を使いたいですね。

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ラブラブのスラックラインブラザーズプーリー

メイン4倍でサブは5倍で計算。
このシステムもプーリーのひとつがブレーキです
ブッシングプーリーなんで90%で。

総合効率72%。これで高性能プーリー付いてたたもっと成績いいのに。惜しい。

残念ながらダブルマルチプライヤーの5倍には対応で来てないのでサブでダブルプーリーとシングルひとつで計算します。

まとめ

こんな数字出したところで大して意味はありませんけど、数字を変えたらどうなるかがすぐ出るところが凄い。
プーリーやブレーキの効率は不明が多いし、想定テンションに至ってはマジ意味ありません。←これは本当にそう思う。完全な簡易計算です。

お暇な人は手持ちのシステムを計算してみてください。

自分が計算してわかったのは、メインもだけどサブテンショニングの追加プリーはケチれないって事。プーリー数が多いと効率の悪さが蓄積するので影響大してきます。
例えば、メイン9:1でプーリーの効率98%なら総効率92%ですが、90%のプーリーを使うとちょうど60%まで落ちます。

計算や数字は意味ないよという人もいるでしょう。それはそれで真理と思います。
反論する気もありません。
もしかしたら計算式が違う可能性もあります。自分の思い込みですね。その際はコピー後訂正して公開してください。

プーリーシステムの総合効率算出シート-スラックラインの歩き方
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↑こちらで公開しています。PCからがおススメ。
入力数字のみ誰でも編集できます。
コピーすれば計算式や項目など誰でも編集して公開できますよ。ぜひ好きなように弄ってください。

自分はもう少しこれを使いやすく、見やすくするために全く新しいフォーマットで書き直そうと思っています。
個別にプーリー効率も入れれるように。シンプルで英語表記。

このような計算表をブログでそのまま計算できたらいけど、自分は書けない。
書いたところで需要は皆無だし。