‪たった一本の1インチが魔法のアンカーに早変わり!アンカーウェビングリリースの解説‬

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slackline.jpを書いている人
歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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アンカーウェビングでリリースする

スラックラインをシャックルなどを使って張る場合はアンカーには通常はスリングがつかわれますが、ウェビング(ライン)を結ぶことでアンカーとすることも可能です。

シンプルに木に複数枚巻き付けて結べばずり落ちなくてずり上がらないアンカーを作ることができます。単純に木に回して結ぶだけでなんてことないんですが、その発展形でアンカーウェビングそのものでリリースもできます。

今回はこの方法を紹介します。
通好みの魔法のアンカーにぜひともトライしてみてください。

歩行ラインの長さは最大でも100mです。

まず、単なるウェビングを結んだアンカー

テンション量にもよりますが、4回ほど木に回して結ぶだけ(テンションにもよる)。
特にロデオでは便利な方法です。4回まわせば結び目には約1/8の負荷がかかります。

ラインロッカーとの接続はツイストシャックルが適任。

今回一つ忘れていたのでしかなくクィックリンク。

アンカーリリースのセットの仕方

必要なものは10m~20mほどのウェンビング(アンカーの太さにもよる)。アンカー径が小さければ5mでも可能。

1インチですので、歩行用ラインでも可能ですが薄いものが適しています。


まず、最初の末端を2mほど確保して木に4回巻きます。クリップなどで止めると巻きやすい。

強いテンションならもっと回数を置く巻いてもいいですが、多くても6回くらいです。多すぎると逆にウェビングを傷めます。



次に最初の末端を使い、巻いた方のウェビングを通した状態でもやい結びを作ります。
もやい結びの部分で折り返して一回逆に木に回し、もやい結びのあまりの部分に結び付けて完成。

最後の結びはまず、本結びを一回やり、それから一本を外側から内側に結んでいきS字状にして複数個結び目を作ります。
4回くらい結んで、さらに適当に末端を結べば完成。


歩行ラインは最初に4回まわした部分に取り付けます。
綺麗に重ねてツイストシャックルを通しますが、ラインロッカーにボルトが来るようにしてください(ウェビング側だとボルトが回る場合がある)。ウェビングは綺麗に順番通りに重ねないとリリースできなくなる場合がありますので、チェックしてください。

もやいで折り返してからの部分には決してメインロードがかからないようにしてください。後でほどく結び目にもテンションがかかるので解きにくなります。

リリース時はもやいの結び目がシャックルを通る必要があります。多少引っ掛かりつつも通過できると思いますが、小さいシャックルなどでは引っ掛かるかも。
下の部分はリギング用アンカーポイントとしての使用は可能ですが、強いテンションをかける場合は一回ではなく複数回まわしてください。

リリース

S字の結び目をほどいて折り返し部分にゆっくり送り出すと徐々にリリースされます。
ちなみに結び目にかかるテンションは自分の計算では10kNでも0.5kNほどだと思います。もやいで折り返しているので、単に回して結ぶ方法よりも負荷が少なくなります。回数も+1だし。

巻きつける回数が少なく、さらに強テンションで張ると結び目が癒着して解けなくなります。それは破断の一歩手前です。
はじめての場合、軽テンションで実験することをお勧めします

この方法の利点

アンカーとソフトリリースが一体型という点が便利。
木に結ぶのでアンカーが上がったり下がったりしません。ロデオやサグラインなどローテンションでは助かります。
一般的なソフトリリースは事前準備が必要ですが、これは現場でできますし部品点数が少なくてなくシンプルです。

欠点

強テンションや長いライン、トリックラインでも使えますが、ウェビングが傷む場合があります。
なので30m~60m程度の長さでテンション控えめラインで使うのがベストマッチ

アンカーの木が太いと長いウェビングが必要。

ハングオーバーリギングにピッタリ

バッキングガムメソッドとかハングオーバーリギングなどと言われるライングリップとラインスライダーを使った張り方のリリースに適しています。もしくはグリップ+業務用ウインチ。

興味がある人は試してみてください。
慣れればトリックラインや100mクラスでもできないことは無い。

最後にセットからリリースまでの動画


スラックラインでのアンカーウェビングリリース – YouTube


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・ツイストシャックル 12mm
ステンレス製のツイストシャックルは、設置方向を90度捻りを加えたい時に使用されます。

ツイストシャックルはこれですが、12mmはデカめ重め。安心ですけど。
自分は10mmをよく使いますが、強い歩行テンションがダイレクトにかかる設置なら12mmの選択が正解です。


アマゾンにもあります。ロデオや軽テンションなら何の問題もなく使えるはずですが、詳しくは不明。太さは10mmか12。プーリー内なら8とか。