ロングライン100m以下での結論に達した楽々軽量プーリーシステムの紹介

この記事は約 7 分で読めます。 投稿から 7年。最終更新から 2年経過。
作成に約 126 分かかりました。

最近結論に達したロングラインのプーリーシステムの紹介です。
ちょいと注意点があるんですが、1インチロングを張るのが楽しくなるセットとなっています。

シンプルで軽く引けてリリースもお手軽で早いのがポイント。

slackline.jpを書いている人
歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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システム概要


想定区間距離は70m。軽量で高効率なシステム。
スラックラインブラザーズプーリーの後継として熟考・テストの末に編み出された完璧なセット(なんてね)。ポリエルテルラインと合わせれば40リットルザックに収まる携帯性。重量は10㎏以下。

まずはソフトリリーストともに使うと安心。
個人的にかなりお気に入りのセットとなったのでガンガン使うつもりです。

とまぁこんな感じ。
ロングライン重い、時間がかかるなんて思い込みを払拭できる。

脱リギングプレートがコンセプトでもあります。
ブレーキはグリグリ・エディでも何度も試したのですがレバーが接触したり引くときに飛び出したりしていまいちでしたした。スイベル付だから!?
結局マイクロトラクションに落ち着きました。使えば使うほどお気に入りに。

リスト

ロングライン一式

ライン、ラインロッカー、アンカー

  • エレファントスラックラインツリースキン*2
  • slack.fr ムーンウォーク70m
  • slack.fr アンカースリング2m*2
  • slack-inov iblock*2
  • 10mmデルタクイックリンク(マスターポイント用)
  • 8mmレクタングラクイックリンク(アンカースリングループ用)

プーリーシステム

  • エーデルワイスセミスタティックロープ10.5mm 20m
  • ロックエキゾチカ、オムニブロック(ダブル)*2
  • WTT1Tストレートシャックル
  • 10mmツイストシャックル
  • ペツルマイクロトラクション(ゴム付き)

マルチプライヤー

  • ペツルベーシック
  • アルミカラビナ2(小型変形D)
  • スカイロテックシングルプーリー
  • ダイニーマスリング80㎝

合計

合計20アイテム。
高効率ブレーキの5:1メイン。マルチプライヤー3:1で計15倍。
これが結論です。

なるべくアイテム数は減らす。
このセットのコンセプトを考えるとハンドアッセンダーは不要。

プーリーとラインロッカーは他のでもいいですが、スイベル付きダブルプーリーはコネクターが減らせます。イノブのラインロッカーは軽い。

特徴

ブレーキのマイクロトラクション

ブレーキはペツルのマイクロトラクションを使います。

接続は10mmのツイストシャックル。
マルチプライヤーを接続しなくともラインが引けるので張るのが早い。固くなったらマルチプライヤーで引きます。

リリースはゴムを利用。

ロープは10.5mmのエーデルワイスユニコアを使用しています。コアとシース(外皮)が接着されハードユーズにも耐える仕様のロープです。通常のブレーキならさほど神経質にロープの痛みに対してなる必要はありませんが、トラクションプーリーをブレーキにする場合はなるべく丈夫そうなのが安心かと思います。

70mならポリエステルラインの場合ロープは30m欲しいところですが、20mでも工夫すれば結構張れるはず。

アンカースリングはラウンドスリングの方が安心です。今回は軽いの使ってます。
株式会社ケーイーエム/エーデルワイス
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バックアップ構築

ロングラインバックアップ

マイクロトラクションバックアップ

マイクロトラクションから出たロープは直前に結びます。適当に回して締めますが、振動で緩まないかは注意してください(特に強風時)。バックアップ1

スタティックロープの末端をラインロッカーの付け根付近で通して結び、ゆったり目にアンカーと結びます。
ラインロッカー部分の結び方は8の字結びでなど解けない輪っかとなる結び方を使ってください。バックアップ2

メインラインは両末端ともアンカーに結びエクストラバックアップとします。バックアップ3 バックアップ4

アンカーが木の場合はもやい結び等で結んでください。もやいを勧める理由は解けやすいからです。

経験上、ロープやラインは適度に弛ませた方が良いです。テンションや周りの状況次第。

注意点は20mロープだとバックアップの長さが足りなくなる場合があるということです。プーリー区間1mくらいになるように引いてロープを余らせる必要があります。

リリース

マイクロトラクションリリース動画


MICRO TRAXION Easy Release Tip – YouTube


この動画ではマルチプライヤーで引いてリリースしています。この方法が基本ですが、ラインに乗って遊んだ後はラインが伸びているのでダイレクトに引いてもリリースできる場合があります。

ラインロッカー付近に短いスリングを接続してカラビナ、もしくはプーリーで引いてブレーキのロック(トゥース)を外してするするとロープを送りテンションをリリースします。スラックラインブラザーズプーリーに似たやり方。

テンションが強めだと画像の方法は不可能ですので、動画のようにアッセンダーで緩めてください。

リリース前には確実にプーリー側のバックアップは解いておいてください。

リリース方法

張る方法じゃないです。リリース方法ですのでお間違い無く。
緩々ラインならカラビナ経由でロックは外れます。少し緩めテンションならプーリ経由で。普通テンションならアッセンダーで引いブレーキを解除

マイクロトラクションはディセンダー(下降器)と違いリリースができません。
本来なら逆アンカーでソフトリリースを接続して行うのが王道です。

でも、ソフトリリースってまぁめんどいんですyone。
慣れやテンション量が許すなら、お手軽にマイクロトラクションにゴムつけてやってみましょう。引いた瞬間にロックが外れるので、手でゆっくりロープを送り出します。

保険でスローリリースも接続していれば安心度は高いですね。

このシステムの戦闘力

プーリーシステムの効率

ダブルプーリー93、ブレーキ90、Zリグシングルプーリー93にて計算。
理論15:1、実行11.87:1、効率79%というどこに出しても恥ずかしくない素晴らしい数字です。

Slackline Pulley System Calculater
You can calculate the mechanical advantage of the pulley system by considering friction.

結論プーリーシステムの動画


結論プーリーシステムにロープを通す – YouTube



結論プーリーシステムで張るロングライン – YouTube


テンショニング区間広め。おかげでバックアップ用のロープが足らず。
適正まで張ったら1m少々残るくらいがベスト。


結論プーリーシステムのリリース – YouTube


マイクロトラクションに丈夫な細いゴムをつけています。それをもっと長い少し太めのゴムに接続。

補足情報・まとめ

ナイロンラインの場合はロープ長めで。

ポリエステルの場合でも正直ロープの長さは迷っちゃいます。
30mあれば100に迫るラインも張れるけど、重くなる。

コンセプトとしては70mを想定しているんで、20m。ポリの場合はロープギリギリなんで多少工夫がいるかもしれません。慣れない人には30mがいいかも。

100mに迫るようなラインで超ガチガチの強テンションで張るのは紹介したリストだと心配な点もあります。スリングをラウンドスリングにして、アンカーに使うクリックリンクはシャックルに変えた方が安心でしょう。

ダブルプーリーその他アレンジ可能ですのでリストをベースに考えてみてください。ラインロッカーは専用品なら何でもいいです。今から買うなら個人的にはシーホースかな。ソフトリリースと相性もいいし。

最後に書くのもなんですが、スラックラインブラザーズが手に入るならぜひ手に入れてください。個人的にあれが最高です。だって
超シンプルで簡単なんだもん。

お買い物

しかしまぁ、価格を考慮してないんですよこのプーリーセットは。
販売店もばらばらだし。
少なくとも言えるのは個人輸入で買いましょうってこと。ランドクルージングの忍者セットなんかこれに近いです。

https://landcruising-slacklines.de/de/slacklinesets/seilflaschenzug/206/landcruising-ninja-2-flaschenzug

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参考エントリーとリンク

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