スラックラインのQ&A

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スラックラインに関する素朴な疑問をここで解決。
怪我しませんか?など。

slackline.jpを書いている人
歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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スラックラインの張り方を教えてください

Q
スラックラインの張り方を教えてください
A

木などの二点間にポリエステルテープを張り渡します。ラチェットという器具で巻き取ることで人が歩いても大丈夫な張力を確保します。市販のスラックラインキットを使えば10m程度までのラインなら簡単に張れます。

けがしませんか?

Q
怪我しませんか?
A

普通に歩いて遊ぶ限り怪我しません。最初はラインの高さを低めにして、土や草の場所なら初心者でも大丈夫。落ちそうになったら、無理せずストンと膝のクッションを利用して降りましょう。歩くだけの場合は特にマット等を用意する必要はありません。低く設置すれば子供でも遊べます。
トリックに挑戦する場合は、怪我をする可能性もあります。失敗のイメージを予め想定して挑戦することが大事です。マットなどが用意できるなら、ぜひ用意しましょう。落ちた体を手で支えようとすると、手首を痛めます。手を出すのは我慢して体から落ちたほうがマシです。手首を使っても安全な場合は、柔道の受身のように背中から落ちて片手で地面を叩くける場合や、体の正面から落ちて両手で腕立て伏せをするような状態の時です。スキルの高い人は、ラインを高く長く設置して、さらに通常よりもさらに強く張ったラインでバウンストリックをやったりします。もし、このような高いくて反発強い状況で練習するのは十分な厚さと広さのマットあってこそ可能です。ある意味ちょっと特殊な設置環境なんで、初心者の人はトリックをやるにしても10m程度でノーマルラチェットでもとりあえずは十分だと思います。

私でもスラックライン歩けますか?

Q
スラックライン私でも歩けますか?
A

練習時間に比例して必ず上達します。筋力が少ない人や運動神経が鈍い人でも、歩けるようになるはずです。というか、意外と筋力のない女性がコツを掴むのが早かったりもします。
まずは片足立ちで30秒くらい立てるのを目指しましょう。一番のポイントは体の重心を真下に作用させることです。そのためには姿勢が大事で、目線は下を向かないようにします。
全く立てる気配がない人は、誰かに手伝ってもらったり、ラインを短く張ったり、登山用のストックを使ってみるなど試行錯誤してみましょう。あきらめないですこしずつ機会を作って乗っていればかならず歩けるようになります。毎週日曜に練習したとして、歩けるまで2ヶ月くらいかかる場合もあります。

靴はどうしたらいいの?

Q
スラックラインの靴はどうしたらいいの?
A

全く初めてなら裸足がおすすめです。歩けるようになったら靴に移行しましょう。ごついおしゃれな靴でのスラックラインは厳しいです、スニーカーなどで乗りましょう。靴底の平たい靴が最も適しています。スラックラインに専用というわけではありませんが、スラックライナーに人気の靴もあります。ファイブテンのフリーライダーやラインキングなどです。興味がある人は調べてみてください。

どうして足が震えるのですか?

Q
足が震えるのですが?
A

ほとんどの人が最初はそうなります。緊張して無駄な力がかかっているんでしょうね。この現象はラインに乗っていれば少しずつ、確実に改善に向かいます。理屈的には足で抑えこもうとせず、体全体で真下に重心がかかるようになれば震えは止まりまるはず。リラックスして無駄な力を抜き、自然に姿勢を制御することも大事です。

なんであんなトリックが出来るんですか?

Q
動画見ました。なんであんなトリックが出来るんですか?
A

ラインに乗る時間が増えると、どんどん感覚が発達して色んな動きが可能になります。しかし、基本は歩いたり立っていたりするのと同じで、体の重心をしっかり把握しコントロールすることです。どのトリックも重心を保ちながら、いかに多彩な動きができるか?というポイントに基づいています。トリックと一口にいっても難易度はピンからキリまでありますが、基本的なトリックならだれもが練習&練習で習得可能なはずです。また、ただジャンプするだけなら通常のテンションでも可能ですが、ラインの反発を利用するバットバウンスなどのバウンス系トリックは少し強めのテンションで張ったほうが跳ねやすくなります

ラインはどれを買ったらいいですか?

Q
ラインはどれを買ったらいいですか?
A

オススメはギボン社の製品です。ギボンは大会を開いたりサポートライダーを抱えて普及活動を行っているのでファンが多いです。また、ラチェットと5cm幅のラインの組みわせを広めたパイオニアです。<br>将来的にトリックに挑戦したいなら、少し伸縮性に優れたジブライン(ジャンプライン)を買うのがいいと思います(はまったらいずれ欲しくなる商品)。家族や仲間と公園などで普通に歩いてワイワイ楽しみたいなら安めで耐久性の高いクラシックでもいいでしょう。

※基本的にどのラインでもトリックは可能です。

※一部、カラビナやリングなどを使い摩擦締めこみでラインを張る製品があります。この種類の製品はシンプルで軽量なのですが、どうしても張りが弱くなり、緩んできます。なのであまり使っている人はいません。

ラインが切れたり、締め付けが外れたりしませんか?

Q
ラインが切れたり、締め付けが外れたりしませんか?
A

スラックライン専用のラインは強い力(テンション)がかかっても切れません。例えば、ギボンのクラシックというラインは4トンまで耐えます。ジブラインなら3トンです。なので普通に遊ぶ限りは切れたりしません。ラインにテンションを掛ける巻き取り型のハンドウインチを「ラチェット」と呼称していますが、このラチェットが乗ってる最中にテンションが解放されそうで怖いと思う人もいるようです。ちゃんとラチェットをロックして使う限りそういうことは起こりません。ラチェットのロックは、ハンドルをきちんと折り返せばOKです。このロックは、巻き取り板・ロック板の2枚の板でギアを固定し、さらにハンドルがロック板そのものを固定します。つまり、3重の固定が行われるので、安心してください。また、ギアの歯を中途半端に噛んでいるときちんとロックが出来ません、ロックする際になんかおかしいなと思ったらギアの噛み具いを確認して下さい。不運にもラインが切れる場合:一部が極端に傷んでいた時・想定以上のテンションをかけすぎて、さらにトリックにより強い衝撃を加えた場合

ラインが水平にならないんですが?

Q
ラインが水平にならないんですが?
A

ラインを張ったときに、ラインの表面がきちんと水平にならず捻れてしまう事があります。多少ねじれていても問題ないですけど、少し設置に工夫すれば水平になりやすくなります。

この図のようにロープを通した接点は、V字に折り曲げましょう。また、シャックルなどを使うと水平になりやすいので、持っている人は試してみてください

さらに細かいことですが、木にラインを回す際に、二本の木はどちらも自分の体に対して同じ方向から回すようにします。こうすると横から離れて見た場合、支点がそれぞれ手前側と奥からと違う方向からラインを回している事になります。8の字とというかなんというか。。。。文章にするとややこしいけど理屈は簡単です。とにかくこれで、互いのラインのねじれが中央で打ち消し合うので結果的にラインが水平になります。

画像:ギボンのpdfから加工編集しました

ラチェットの巻取りが斜めになってしまう場合:薄いラインで巻き取り料が多くなるとラチェットの巻取りが斜めになってしまう時があります。巻取し始めたら、クルッとラインごとラチェットを捻って上向きにしてラチェットを巻き取ると、この現象が少し防げます。もしくは交互に体をラインの反対側に移動させて巻くのも効果的。

ラチェットの開放が怖いんですけど

Q
A

確かに、大きな音と衝撃が怖いですね。直接ハンドルに触らずに、余ったラインを利用してリリースするのが安全でしょう。余ったラインでハンドルを引きます。

長さはどうでしょう?

Q
長さはどうでしょう?
A

通常市販のラインは15mです。15mのうち支点に回す分や巻き取り分などで3m近く使います。ということで、実際には短くて4m、長くて13mくらいです。長さを調整することで難易度も調整できます。もちろん短いほうが歩きやすいです。最初は短く設置して間隔に慣れたら長めに張って遊びましょう。
50m程度を超えるとロングラインの領域に入り始めます。専用のロングラインがあるのでそれを買いましょう。

どんなところで設置しますか?注意点は?

Q
どんなところで設置しますか?注意点は?
A

適当な間隔の木がある公園・空き地・庭など、どこでも楽しめます。公園ではなるべく、他の利用者のじゃまにならない場所で張ります。かなりの力で引っ張るので、あまり細い木は使用してはいけません。最低でも木の直径20cm以上、強い負荷をかけるなら25cm以上を選んでください。老木も避けます。ラインを巻くところには、市販のツリーウェアや厚いタオル、マットなどを巻いて樹皮が傷まないよう配慮が必要です。管理者のいる公園なら、会ったら挨拶して安全な楽しいスポーツで在ることを伝えておきましょう。どうぞどうぞと、乗せてあげるのもGoodです。
また、室内や何かの構造物に支点を取る場合は十分な強度があるか検討して張ってください。

どんなトレーニング効果がありますか?

Q
どんなトレーニング効果がありますか?
A

多分、以下のような効果があると思われます。

  • バランス感覚の向上
  • 重心の安定感の向上
  • 姿勢の改善
  • 筋肉の柔軟性・バネの向上
  • 体幹の柔軟性・筋肉・反応なのどの向上
  • 集中力の向上
  • 筋肉・姿勢をリラックスさせる力の向上

などなど。あと痩せたりするかも。。

トリックが上達しません!

Q
トリックが上達しません!
A

トリックは難しいです。何度も挑戦するのが基本です。運動神経のいい人は確かに習得が早いですが、それでも数週間~数ヶ月単位で数をこなすごとに安定していくのは変わりありません。運動神経に劣ると思っている人や年齢的に厳しい人でも、続けていれば少しずつですが確実に上達に向かうはずです。焦らず自分のペースで楽しみながらやるのがいいでしょう。

どこで体験できますか?

Q
どこで体験できますか?
A

一部のクライミング・ボルダリングジムに時々張られているようです。曜日や時間を決めて設置しているところもあれば、希望があれば張ってくれたり、常設しているところもあります。他にも多目的公園や登山用品店・キャンプ場・トレーニングジムなどでイベント時などに張られていたりするようです。スラックラインを定期的に集まってやっているグループも増えてきたので、そういう集まりで体験させてもらうのも手です。
でも、とりあえずラインを一本買っちゃえばすぐに楽しめます。あれこれ考えず、いきなり買って始めてみましょう。