スラックラインを歩く「奥の手」というか「技術」「テクニック」ともいえる手法を12個紹介します。
歩き方とっておきの奥の手ぜひためしてみてください。
もう少しで歩けるのに!というときにぜひ。上級者も初心者にも通用します。
お勧め度も記載していますので参考にしてください。
どれか一つではなく、組わせれば効果も倍増する可能性があります。
効果がない人もいるでしょうし、抜群に効く可能性もあります。
そして自分に合ってる方法が見つかるかも!?
1、ラインを歩きやすくする
お勧め度:★★★★★
いろんな理由の歩き難さを克服しながら歩くのも、スラックラインの楽しみです。そもそも、このスポーツ自体が幅の狭い歩きにくい所を歩くというスポーツですからね。
とわ言っても、せっかく張ったラインだからスタートからゴールまで歩きたいですよね。トリックなら成功させたいですよね。
追い風、ウィンドダンパー、ラインを変える、順光で歩く、微妙な上り坂、テンションを強く、アンカーを低く、Aフレーム(短くするってことだけど)、ラインを短く、マット、脚立などなどなどなど。
方法は意外とあるんです。
ライン自体に歩き難いという点が具体的にあるなら、それを改善する方法があるかどうか検討してみるのもいいのではないでしょうか。
2、歌いながら、もしくは音楽を聴きながら歩く
お勧め度:★★★★★
自分は一人で乗るときが多いのでよく歌いながら乗ります。
鼻歌ですね。
適当な歌詞とリズムを口ずさみながら歩けば呼吸も手助けしてくれる。
余計な緊張も解いてくれます。
海外の動画などではイヤホンしながら歩くスラックライナーもよく見ますね。
歌うに近いものがありますが、好きな曲聞きながら歩くといいと思います。
イヤホンでもいいですが、自分の場合はスマホのスピーカーを使ってます。
Josh Ritter Wolves (lyrics in description) – YouTube
So long, so high
So long, so high
So long, so high
So long
と歌いながら歩いたら最高です。
人によってジャンルは違うでしょう。
どんな曲があなたのスラックラインに合う?
3.サングラス
お勧め度:★★★
はい。サングラスです。
特に日差しが強い人などは普通に眩しかったりするので、時と場合により効果絶大な時もあります。
暗くなると視界が悪くなり歩きずらくなるかと思いきや、視覚情報が制限されてラインに集中しやすくなる効果が見込めます。
あれだけブレブレだったラインがサングラスした瞬間にビタット止まったなんてこともあるかも?ないか。
カッコいいサングラス持ってる人は試す価値ありますよ。
4.笑いながら。笑顔笑顔。
お勧め度:★★★★★
侮ってはいけません。
効果は絶大。
リラックス効果高し。
無理やりにでも緊張を解き体中に酸素たっぷりの血流を巡らせましょう。
ほら。笑顔忘れてるよ!キャは!
5.セッション効果(グループフロー)
お勧め度:★★★★★
セッションって何?と思ったあなた。
はい。
私もそのうちの一人です。
ボルダリングジム通ってた時、常連さんとかがセッションしようとか会話していて?何?何?でした。
スラックラインでも使われる言葉ですね。
スラックラインでどういう意味かというと、大雑把に言って一緒にスラックライン楽しもうという意味。
全然できなかったトリックが、「できた!」とか歩けない距離のラインが「歩けた!」とか頻繁に体験できると思います。
セッション効果という言葉は自分が勝手につけた言葉で、正しくはグループフローと言います。
セッション効果でなぜパフォーマンスが上がるのか?
その答えはたくさん考えられますが、仲間と一緒のことに「のめり込む」ということは人間の本能として心地よいからでないでしょうか。
SNSが世界規模でスラックラインの限界を押し上げている。今はスラックライナーにとってとても良い時代です。あなたもこの時節の流れが生み出したセッション効果の波に乗り遅れるな!
6.本気の一本に備えて、少し時間を使う
お勧め度:★★★★
ライン張ったらすぐ歩こうとしてしまいますよね。早く歩きたいでしょ。
でも焦らず、体と精神を徐々に高めて限界トライ。
スラックラインに乗るときは常に本気。練習なんて存在しない。
その本気の一本のために少し時間を使い、体と心を整える。
軽く筋肉をほぐし、リセットして、ふーっっと深呼吸し精神を高め、さぁ乗るか!と渾身のトライ。
最初に踏み出すその一歩が核心。
7.前日に難しいラインを歩く
お勧め度:★★
夜に長くて緩いラインを張る。
↓
全然歩けない。
↓
次の日、前日より難易度が低いラインを張る。
あれ、昨日よりサクサク歩けるじゃん!
8.冗長性(大好きな人とおしゃべりしながら)
お勧め度:★★★
冗長性って何?と思ったあなた。
すいません私もです。
立命館大学、スポーツ健康課のバランス能力を育成するという記事から転載します。
さて、選手らは、見慣れないスラックラインに興味津々で、トレーニングが始まると、何度も何度も挑戦し、なんとか渡りきろうと一生懸命に。手を広げてみたり、横向きでまるでカニのような動きで渡ろうとしたり、勢いをつけて渡りきろうとしたり、さまざまな方略で自らのバランスをコントロールしようとしていました。
途中でコツとして、腕の使い方や、視点の位置、足の向きなどをアドバイスすると、それを意識しながら、自らの身体の状態を鋭敏に知覚し、バランスを保ちつつ歩行をしようとする姿勢が多く伺えました。つぎに、ライン上での歩行の途中で、補助者よりボールがパスされ、それをキャッチして、再び補助者にパスで返すというタスクを加えることで、視線を固定して徐々にバランス状態を保持することができるようになってきていた選手のバランスを再び崩すということもやってみました。すると、ボールパスが入った途端にバランスを崩し、ラインから落ちる選手がいる一方で、ボールへと意識が向くことで、重心のバランスの操作をあまり意識せずに行うことになったほうが、安定したバランスを獲得できる選手もでてきました。これは、バランスそのものを知覚しようとするよりも、ボールを捕るという動作課題をダブルタスクで実施したほうが上手くバランスがとれるという、コオーディネーションがねらいとしている人間の運動の特性である冗長性の制御を考える上でとても面白い現象でした。
この記事を要約すると、単に歩くよりも途中でボールをパスしてもらって投げ返す動作を増やした時の方が安定する人がいるという現象が書かれています。
スラックラインをやっている人はある程度理解できると思ます。
たとえば、大好きな人と話しながらラインを歩いてみたらどうでしょう?
楽しい話に夢中になって難しいラインも難なく歩けたりしませんか?
大好きな人を用意することが不可能なら、スラックライン仲間と普通の無駄話でもいい。
意識がライン以外に向くことで、余計な緊張が取れる。
9.難易度を4%だけ伸ばす
お勧め度:★★★
自分の限界を突破する場合。
スポーツの分野では4%上を目指すなら、無理なく突破できるそうです。
欲張らず徐々にレベルアップしていく。
成功体験が積み重なって好結果につながるかもしれません。
20%上を目指すのか、ひとまず4%を目指すのか。
4%の限界突破を5回やれば約20%です。
まずは何%上なんだろうということを考えるのも良いでしょうね。
10.緊張は大敵、呼吸を意識
お勧め度:★★★★★殿堂入り
340 on Vimeo
呼吸の音が印象的な動画です。
奥の手でもなんでもなく基本中の基本。
緊張すると呼吸がおろそかになり、筋肉に回る酸素が減ります。
酸素が減ると筋肉は固くなる。
自己チェックしながら歩いでみましょう。
理想は意識せずともちゃんと呼吸することですが、人間だれしも余裕が有るときと無いときありますよ。
姿勢や呼吸など。筋肉の緊張を解くには?
もっと深く知りたい方はアレクサンダーテクニークの本はお勧めです。
例えばバイオリニストが緊張したら良い音は出せません。
ではどうしたらいい?のか、そういう技術がアレクサンダーさんが発見したアレクサンダーテクニークです。
だけども、本を読んでこれが理解できるか?
非常に難しい。難しい。
下記の本は自分が読んでみて、アレクサンダーテクニークってなに?という点は理解しやすかったので興味がある方はどうぞ!
11.1マイル4分の壁を理解する
お勧め度:★★★★
以下、ウィキペディアより転載します。
よーく読んでください。すごい情報が書かれています。
1923年にフィンランドのパーヴォ・ヌルミが1マイル4分10秒3の記録を樹立。それまで37年間も破られずにいた記録を2秒も更新する驚異的な世界記録だった。もうこれ以上の記録は出せないだろうと専門家は断言し、1マイル4分を切ることは人間には不可能というのが世界の常識とされていた。世界中のトップランナーたちも「1マイル4分」を「brick wall(れんがの壁)」として「超えられないもの」と考え、エベレスト登頂や南極点到達よりも難しいとさえ言われていた。
しかし、オックスフォード大学医学部の学生であったバニスターは、トレーニングに科学的手法を持ち込み、自分のコンディションを科学的に分析した。そして、2人のチームメイトをペースメーカーにして4分の壁を破った。
46日後の1954年6月21日、フィンランドのトゥルクで、ライバルだったオーストラリアのジョン・ランディが3分58秒で走り、バニスターの記録は破られた。その後不思議な事に、1年後までにランディを含め23人もの選手が「1マイル4分」の壁を破った。最初から絶対無理だと決めてかかっていたことが原因で、実際に記録を破る力があっても力を出し切れないまま失敗していたのである。この事例は、メンタルトレーニングの分野でよく取り上げられる。
人間は1マイル4分を切ることは不可能とされていた。
しかし、一人が破ったとたん。一年間に23人も4分を切ってしまった。現在の世界記録は1999年7月7日にモロッコの英雄ヒシャム・エルゲルージが作った3分43秒13である。
同じような例をエクストリームスポーツから紹介しよう。
それはオートバイでのバックフリップ。
オートバイではどんなに求めても物理学上バックフリップは不可能とされていた。
しかし、今では世界中で毎週末何人ものライダーがバックフリップを何度も決めている。アクションをプラスしたり、ダブルバックフリップでさえも。
その代表例が、最初から無理だと決めつけること。
あなたは歩けるんです。
しかし、歩けない現実を目の前にして歩ける歩けると思うは難しい。
人間は単純じゃない。
12.ラインと一体化。落ちる気がしない。フロー状態。
お勧め度:★★★★★
スポーツ中継で今ではたまに聞く言葉「ゾーン」という言葉がありますが、あれは「フロー」が極限まで高まった状態です。
フロー。
風呂じゃないよ。
定義は「ある活動に熱中していて、他のことが重要だと思えない状態」です。
「自我は消えさる。時間は飛ぶように過ぎる。あらゆる動作や行動、考えは、ジャズの演奏のように、その前のものに続いて不可避的に生じる。自分という存在をその活動全てに注ぎ込み、自分のスキルを最大限に発揮している状態だ」とも書いています。
全然落ちる気しないとか、バンバン技決まるとか。
一流の人はフローをハックして意識的に精神的にも肉体的にも充実したフロー状態に入ることが可能です。
フローに入ればパフォーマンスは天井知らずに上昇し、できないことが可能になる。
ハックすれば意識的にフローに持っていける。
って、普通はそんな状態になれないですよね~。
しかし、落ちたら失敗という単純明快な追い込みを伴うスラックラインはそんな状態になりやすいスポーツに分類されるでしょう。
では具体的にはどうすれば?
すいません。わかりません。
自分で探求するしかないのでしょう。
何かをぶっ続けで繰り返して、時には苦痛を伴う失敗を何度も繰り返す。
限界まで突き詰めていって何かを突破する。
そしてここぞという時、自分のいままでの能力以上のパフォーマンスを発揮できる。
そういうのがフローでありゾーンなんだと思う。
こう書くと何か特別なことのようだけど、ライン上という制限の中で行う動作はそのすべてが限界突破であり自己革新にあふれている。
世界中で週末にスラックラインの上で何百人もの大勢が自分の限界を突破している。
スラックラインをやっている人は誰もがフローやゾーンの一端をすでに体験しているのだ。
まとめ
今回、スラックラインを歩く奥の手12個書紹介しました。
奥の手でも何でもない項目もありますが、何かの参考にしていただけたら嬉しいです。
一番理解しやすく効果があるのはスラックラインに乗り続けることなんでしょうけども、基本に立ち戻ってみたり、発想の転換や別の視点からアプローチすることで一気にパフォーマンスの上限が上がる可能性もありえます。
考え方を変えれば、「スラックラインは落ちるスポーツ」もしくは「スラックラインというのは失敗するスポーツ」ともいえます。
落ちるからこそ、失敗するからこそ、自己革新にあふれている。
実力があっても歩けない場合がある。
その代表例が、最初から無理だと決めつけること。
あなたは歩けるんです。