どうやらトイドローンのマビックミニは高度250m未満、目視外、夜間が飛ばせるようだ

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歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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トイドローン(模型飛行機)についておさらい

DJIのマビックミニは199gでトイドローン(模型航空機)というカテゴリーに属しています。それ以上の重さのドローンは無人航空機という扱いです。つまり、マビックミニはドローンであるけどドローン(無人航空機)ではないのです。それとは別に小型航空機というカテゴリーもありますが、これは重さは関係ないのでマビックミニも小型航空機に属します。

マビックミニ(mavic mini)は模型飛行機であり、小型航空機でもある。無人航空機ではない。

小型無人機・無人航空機と航空機の分類について (官邸PDF)

小型無人機の法律は主に国の主要施設や大規模イベント等でのトイドローンを含む小型無人機の飛行を規制する法律です。常識的に飛ばしたらダメやろ・・・的な場所で飛ばすことを規制しています。今回は小型無人機とは別に模型航空機、無人航空機という話ですが、一応リンクを張っておきます。

小型無人機等飛行禁止法関係|警察庁Webサイト

トイドローン(模型航空機)の根拠

トイドローン(模型航空機)とドーロン(無人航空機)の違いを区別するものはその重さですが、具体的に根拠となるものはいったいなんでしょう?

無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン に以下のように記載されています。

(2)模型航空機とは ゴム動力模型機、重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)200 グラム未満のマルチコプター・ラジコン機等は航空法上「模型航空機」と して扱われ、無人航空機の飛行に関するルールは適用されず、空港周辺や 一定の高度以上の飛行について国土交通大臣の許可等を必要とする規定 (第 99 条の2)のみが適用されます。

無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン

ではそのガイドラインの根拠となる法律をみてみましょう。

この法律において「無人航空機」とは、航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であつて構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるもの(その重量その他の事由を勘案してその飛行により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものとして国土交通省令で定めるものを除く。)をいう。

航空法 第2条(定義)22

トイドローン(模型航空機)の根拠となるのは上の引用文の()書きのところですが、具体的な重さ等は明記されていません。具体的な重さは航空法施行規則第5条の二に記載されています(わかりにくい!)。

  法第二条第二十二項の国土交通省令で定める機器は、重量が二百グラム未満のものとする。 (滑空機)

航空法施行規則 第五条の二

さすがに分かり難くすぎるので、国土交通省のガイドラインでも200g未満の数字が定義されているのです。

  https://www.mlit.go.jp/common/001202589.pdf

では次に、ガイドラインで示されている模型航空機に関わる99条の2はどんなものでしょうか。

航空法第99条の2とは

99条の2は空を飛ぶもの全てに関わるルールです。それは以下のような内容です。

第九十九条の二 何人も、航空交通管制圏、航空交通情報圏、高度変更禁止空域又は航空交通管制区内の特別管制空域における航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのあるロケットの打上げその他の行為(物件の設置及び植栽を除く。)で国土交通省令で定めるものをしてはならない。ただし、国土交通大臣が、当該行為について、航空機の飛行に影響を及ぼすおそれがないものであると認め、又は公益上必要やむを得ず、かつ、一時的なものであると認めて許可をした場合は、この限りでない。

2 前項の空域以外の空域における航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為(物件の設置及び植栽を除く。)で国土交通省令で定めるものをしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に通報しなければならない。

航空法

航空法第99条の2ですが、1には航空機の飛行に影響を及ぼす可能性のある邪魔をしてはならない的な事が書かれています。つまり、空港や航空路周辺で飛行機やヘリ、無人航空機の邪魔をしてはいけないということです。2には空港や航空路から離れているところでも、国土交通省が定める行為をしようとするものは通告が必要と書かれています。

やっと核心に近づいてきました。1は空港や航空路近くの規定と、2の空港や航空路ではないところ規定がある様で、さらにそれぞれの国土交通省が定める行為とは?

航空法の99条の2を補足する法律が航空法施行規則 第二百九条の三と四

航空法施行規則に99条の2の「航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為」がどんな行為であるかが航空法施行規則第二百九条に記載されています。これがトイドローン(模型飛行機)に関わる法律の核心部分となるのです。 まずは、二百九条の3からみてみましょう。3には 航空路(航空交通管制圏、航空交通情報圏、高度変更禁止空域又は航空交通管制区内の特別管制空域) での飛行行為について記載されています。

第二百九条の三 法第九十九条の二第一項の航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為で国土交通省令で定めるものは、次の各号に掲げる行為とする。
一 ロケット、花火、ロックーンその他の物件を法第九十九条の二第一項の空域(当該空域が管制圏又は情報圏である場合にあつては、次に掲げる空域に限る。)に打ちあげること。
イ 進入表面、転移表面若しくは水平表面又は法第五十六条第一項の規定により国土交通大臣が指定した延長進入表面、円錐表面若しくは外側水平表面の上空の空域
ロ 法第三十八条第一項の規定が適用されない飛行場(自衛隊の設置する飛行場を除く。以下同じ。)の周辺の空域であつて、航空機の離陸及び着陸の安全を確保するために必要なものとして国土交通大臣が告示で定める空域
ハ イ及びロに掲げる空域以外の空域であつて、地表又は水面から百五十メートル以上の高さの空域
二 気球(玩がん具用のもの及びこれに類する構造のものを除く。)を前号の空域に放し、又は浮揚させること。
三 凧を第一号の空域に揚げること。
四 模型航空機(無人航空機を除く。次条において同じ。)を第一号の空域で飛行させること。
五 可視光線であるレーザー光を第一号の空域を飛行する航空機に向かつて照射すること。六 航空機の集団飛行を第一号の空域で行うこと。
七 ハンググライダー又はパラグライダーの飛行を第一号の空域で行うこと。

航空法施行規則 第二百九条の三

ご理解いただけましたか?これぞ法律。わかりにくい。

親切な私が解説しましょう。ここには、模型飛行機は空港周辺など飛行機に影響を与える恐れのある空域では飛ばしてはダメで、それ以外の航空交通管制圏、航空交通情報圏、高度変更禁止空域又は航空交通管制区内の特別管制空域内、以下航空路で地表または水面の150m以上にあげると航空機に影響を与えるからダメとかかれています。これは簡単に言えば、空港や類似施設付近以外の航空路は高度149mまでは上げられると記載されているのです。

では 航空路以外ではどうなのか?

第二百九条の四 法第九十九条の二第二項の航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為で国土交通省令で定めるものは、次の各号に掲げる行為とする。
一 ロケット、花火、ロックーンその他の物件を法第九十九条の二第二項の空域のうち次に掲げる空域に打ちあげること。
イ 進入表面、転移表面若しくは水平表面又は法第五十六条第一項の規定により国土交通大臣が指定した延長進入表面、円錐表面若しくは外側水平表面の上空の空域
ロ 法第三十八条第一項の規定が適用されない飛行場の周辺の空域であつて、航空機の離陸及び着陸の安全を確保するために必要なものとして国土交通大臣が告示で定める空域
ハ イ及びロに掲げる空域以外の空域であつて、航空路内の地表又は水面から百五十メートル以上の高さの空域
ニ イからハまでに掲げる空域以外の空域であつて、地表又は水面から二百五十メートル以上の高さの空域
二 気球(玩がん具用のもの及びこれに類する構造のものを除く。)を前号の空域に放し、又は浮揚させること。
三 凧を第一号の空域に揚げること。
四 模型航空機を第一号の空域で飛行させること。
五 航空機の集団飛行を第一号の空域で行うこと。
六 ハンググライダー又はパラグライダーの飛行を第一号イ及びロの空域で行うこと。

航空法施行規則 第二百九条の四

これを読んでもっといい書き方あったんじゃぁと思ったしまうほど、 第二百九条の3と4は大部分が同じです。

重要となるのは航空路内150mと航空路以外は250mというところ。

ようするに模型航空機(トイドローン)は航空路内は高度149mまで、航空路以外は249mまで高度が無許可であげられるということです。さらには、夜間飛行目視外飛行について何も記載されいませんのいで、それらも無許可でやることが可能なのです。

自宅庭の248m上空より。
夜間に飛ばす

ただし、これらはあくまでその行為一つを取れば法律上は違反にならないというだけです。幅広い解釈だと何かの法律に引っ掛かることもあるし、ごく一般的な当たり前のドローンのルールは当然守る必要があります。自分で考えて何がだめで何がokか?その根拠はあるのか?と考えてみてください。

検索で調べてもトイドローンも高度150m未満という記載も数多くありました。djiやその代理店も150mと記載しています。これは恐らく、航空路線ってよくわからないし高度制限150mにしておこうという感じなのかなぁと。まぁ、この記事で書きたかったのはとにかく航空路線でなければ249mまではマビックミニの場合には法に触れませんよということです。下調べして問題なさそうなら慎重に飛ばしてみてください。当然ながら250mや夜間、目視外においては機体性能を保証した記事でもありません。単に法に触れないというだけです。

高度制限150mや250mはトイドローン以外にも適用できます。例えば人が乗る気球なども該当し、250m未満なら無許可で飛ばせます(係留など)。

航空路

国土交通省のhpより

249mまで飛ばせるのはわかったけど航空路って何?と思うでしょう。大まかな主要路線等はネットでも見つけられましたが、ある程度精密なものが区分航空図を入手すると調べられるようです。ネットの場合はaisjapanでエンルートチャートを入手しましょう。自分は aisjapanで入手確認しました。

ただどうしうても大まかな感じにはなってしますので厳密にはどうやって航空路と判断するのか?その点は詳しくは不明です。もしかしたら、航空機の邪魔をしてはいけない、航空機優先という大まかなものかもしれません。空港や関連施設などが数キロ圏内となれば、完全に航空路でしょうし、だいぶ離れていて普段から飛行機の音も聞こえないような地域ならokだったりすのかも。

というかその時と場所で音や見た目で判断することが最も現実的なように思います。というのも、地図上で航路ではなくても飛行機が飛ぶことは、場合によりあり得るから。ヘリコプターとか自衛隊機とかその他の航空機を含めたら、臨機応変に注意深く判断するのが最も合理的と思うのです。

AIS JAPAN - Japan Aeronautical Information Service Center

http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000393.html
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