ギボンカップ山梨の男子決勝は本当にダブル優勝?勝手に検証したら驚きの結果に!

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歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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ギボンカップ山梨はダブル優勝

8月18日に山梨県の南アルプスで行われたギボンカップの男子はダブル優勝というミラクルな結果でした。
動画を見たら確かに、甲乙つけがたい試合。

自分が審査員だったら悩むはず。
悩みに悩んでダブル優勝?
ルール上ダブル優勝ってあるの?という疑問もなきにしもあらず、まずそれ調べてみました。
それから、スマホジャッジングフォームを利用して動画を見ながら採点して本当に同点ダブル優勝なのかを検証。

結果

3rd GIBBON CUP 2018 YAMANASHI [ Minami-alps UNESCO ECO PARK ]結果オープン 男子優勝 木下 晴稀優勝 田中 輝登3位 中村 侑我4位 田中…

Gibbon Slacklines Japanさんの投稿 2018年8月18日土曜日

ルール上は同点優勝はありえる?

スラックライン連盟のジャッジング規定に同点優勝の可能性が記載されているのか見てみました。

JSFed認定 スラックライン大会 | JSFed | Japan Slackline Federation | 一般社団法人 日本スラックライン連盟
一般社団法人 日本スラックライン連盟,スポーツ,スラックライン,slackline,JSFED,JSFed,東京

1 各ジャッジ内での順位を確定
 各ジャッジの採点結果から、各ジャッジでの順位を確定させる。
 採点結果(点数)の最も高い選手を1位とする。採点結果が同じ選手については採点内容(減点の多寡、難易度の優劣等)から順位を一意に決定する。

2 試合内の順位決定
 各ジャッジが振った順位を選手ごとに合計し、その値(順位の合計値)の一番低い順番に並べ一番上位となる選手がその試合内での1位となる。
 順位の合計が同じ選手同士の順位については、合計した順位の構成や、採点内容を元に全ジャッジにて協議して順位を決定する。
 この時の最終決定権はヘッドジャッジにある。
(試合内の順位については必要な分のみ確定させれば良い。)

試合形式による勝者、順位の確定は以下の手順によって確定させる。
  a) one on oneでの勝者の決定
    one on one(1対1)におけるジャッジングは、勝敗を決めるのみのため3人のジャッジ内で決定した結果から、多数決により勝者が確定する。
  b) ジャムセッションでの順位の決定
   上記①②の手順により順位を確定させる。

一見すると、同点の場合はヘッドジャッジが決定するかのように思いますが、それはジャムセッションでの場合で、one on oneの場合は3人のジャッジの多数決で同点とされたらはダブル優勝もあり得ると読めます。

だけれども、同点勝利が許されるのは決勝だけなのかもしれません。決勝までのトーナメントは必ず勝者を決める必要があるので、そういう場合はヘッドジャッジが決めるんでしょうね。

ちなみに、このジャッジングの元ととなった世界スラックライン連盟(WSfed)は消えてしまいました。サイトも閉鎖です(日本スラックライン連盟のトップページにまだバーナーリンクあるけど・・・)。世界ランキングも管理していたけど、ギボン分裂後は登録された大会が日本しかなく、ランキングも日本人しかいない状態でした。そんで、いつの間にか消えた。

男子決勝はテルトvsハルキ

プリンスハルキと体幹キングコングテルトの対決。
どちらも世界トップクラスといえるトリックライナーです。

試合内容は後程張り付ける動画でみてください。
以下、自分が検証した流れです。

さぁ、審査してみよう!

当然ながら当方はジャッジングについては素人ですので、参考程度と考えてください。
こんな時のために、ジャッジングフォームを作成していました。

天才スラックラインブロガーである私が二時間ほどで作ってしまったプログラムです。
作成していてわかったのですが、このジャッジングの計算は変則的な計算方法も含まれつつも合計得点で両差を比較する点数を出します。絶対的な基準は無く、相手ありきで点数で比較するので、違う相手との点数や過去の点数との比較は不可能です。

ポイントは大きく二点あります。

その一つがダビングの減点。
明らかなダビングの回数と軽微なダビングの回数の回数を記録して減点します。このダビングの取り具合が難しい。大きなダビングするぐらいなら失敗して落ちた方がまし!?なところが謎。大きなダビングは減点だけど、失敗して落ちるだけなら減点なし。

そして、Diversity/Creativity(多様性・創造性)の項目。
ジャンルごとにどちらかに1点入る方式です。ここでどちらに点数をやるか?もしくは優劣なしとしてどちらにも0.5やるか。
この項目は試合結果を大きく左右します。

それでは自作のジャッジングフォームを利用して、審査してみようと思います。

男子決勝動画


男子決勝 Haruki vs Teruto 2018南アルプス[GIBBON CUP山梨] – YouTube


ダビング減点

まず、動画でダビングだけ見ました。
ラインが低め?テンション?、選手が普通にバットチェスとするだけでも足がマットにつく。

どこら辺をダビングと取るか素人には難しいけど、比べるとハルキ君の方がダビング気味。微妙なとこチラホラ。
しかし、テルト君にも明らかなダビングあり。

A:ハルキ 明らか0 軽微6
B:テルト 明らか1 軽微2 

明らかは一回で-1、軽微は三回で-1。

ハルキ減点2
テルト減点1

となりました。

次に多様性・創造性を確定させるためもう一回動画を見る


A:ハルキ
B:テルト

動画を見ながら優れてると思った方のボタンを切り替えながらやりました。
この作業はとても面白い!

マウント技、スタティック、グラブ辺りは取ろうと思えばどちらもとれるはずですが、特に大きく意識した動きは無かったですね。ちょっとした差でふりわけました。

スタティックに関してはどちらもゼロ。

横回転はハルキ君、縦はテルト君、さらに創造性もフロッグダブル決めたテルト君。

最後にその他を確定させるために三度目の視聴

演技、表現がハルキ君が上かな。
コンボの持続数や種類などで。あとライニングの長さ。

バウンストリック飽和気味で同じトリックはあんまり意味ないような気がする。やるなら更にグラブ重ねるか、ダイナミックな高さと大きさ意識するとか。

技術はどちらも最高。技の完成度やメイク率は素晴らしいの一言。バックバウンス絡みは超超高難度なはずだけど、完成度が高い。

高さ、幅はどちらも同じで上限まではもう少しって感じ。スプレッドエアー的な体を大きく見せる演出など加えたら上限に届きそう。

さて、注目の採点結果を公表します

何処かで致命的な間違いを含んだまま検証している可能性もあります。というのも、後でジャッジング規定見直したら見落としや勘違いもあったので。あくまで参考で。

両者ともに33点でダブル優勝。
当然ながら狙って点数を同じにしたわけではありません。
普通に同じ点数と出ました。

名勝負でした。二人の心理状況なんか考えると、甲子園の一試合並みのドラマが詰まってます。

だけど、もっとこういうトリック入れたら良いはずなのになんても思いました。

ジャッジングは非公開となっていますが、結果を公表してくれたら公平性も上がるし、選手も成長できるし、見る方も楽しみが増えるんじゃないかな?今回のようにセルフでやってもいいけど、細かいところの判断に限界があります。

そういう意味では9月の小布施フルコンボジャパンカップは新しいルールを作成中で観客にもわかり易いよう配慮されているみたいです。
どうなるのか。楽しみではあります。

最初は大変だとは思うけど、色んな声を取り入れながら進化させてほしい。

ぜひ、あなたもジャッジングしてみてください

この試合でも、他の試合でも。
名勝負が沢山あります。
日本スラックライン連盟の方式限定ではありますが、スマホで動画見ながら数値が入れられます。

大会に今後出ようと思う人は、一度入力してみたら絶対にプラスになるはずです。
ただし、この方式がいつまで続くかは不明。

個人的には少し手直しすれば使えると思うし、好み。

試合動画はVideo Japan SlackLineで沢山公開されています。
過去の試合も網羅されており、とても素晴らしいアーカイブとなっています。

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動画見ながらスマホで入力!

フルコンボは9月16、17、日本オープンは9/22と23。
次回の二人の対戦は見逃せませんよ。

Gibbon international pro slackline athlete
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