ナイロン5cmのスラックライン都市伝説

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年末ですね。
今年はほぼ自分の張ったラインしか乗りませんでした。自分以外はお友だちのツナジイラインに乗ったくらい。
単に自分がどこにも行かなかったってだけですが、ちょいと悲しいです。

たまには図々しく誰かの張ったラインに乗りたいもんですね。下手くそ!落ちろ!!バッタ!ライン汚すな!モジョやって!ちなみにトピックス野郎!などと罵られながら乗ってみたい。

もちろん、他人のラインに乗るんだから責任は負いますよ。誰かのラインに乗る時は、もし何かあっても責任を取ってもらうんじゃなくて、責任を負いましょう。

ってこんなこと書くつもりじゃなかった。今回は都市伝説です。

クリントン大統領にフーアーユー?と挨拶した森総理大臣とか、浮いてくる死体を棒で沈めるバイトとか。

繰り返します。そう、都市伝説です。
スラックラインにも都市伝説があります。

どこにも売られていないナイロン5cm幅のラインを使用するのがスラックラインだと業界では説明されている

という都市伝説です。

さっそく、伝説の謎に迫っていきましょう!

スラックラインとは5㎝幅のナイロン、しかし売ってない

要するに「スラックラインとは5㎝幅のナイロン」という例のアレです。たまに自分も含めてSNSで指摘している人もいますが、いまだに5㎝幅とナイロンの組み合わせが使われています。

どーこにも5㎝幅のナイロン素材のスラックラインは売ってないのに!

※ナイロン素材のウェビング自体は存在します。チューブラータイプもあります。スラックライン用としては存在しません。

このブログを読んでいる方はスラックラインがポリエステルやナイロン、ハイテック、ハイブリッドなどの素材があるという事はなんとなくご存知だと思います。

???と思った人もいるかもしれませんが、あえて説明せずそのまま話を進めます。

自分は数年たてば無くなると思っていましたが、未だに5㎝ナイロンが使われています。間違った記載がコピペで広がるから怖いですね。

スラックラインしたことない人や、初心者の人が使っているわけでなく、スラックライン業界の人が~。

例えばこんな感じ。

創刊間近のスラックライン専門誌

スラックライン専門誌”FREE FALL MAGAZINE ISSUE 1〜3″予約販売を開始いたします。
5cm幅のナイロン製の綱を使ったスラックライン・スポーツの魅力を余すことなくお届けする一冊。
日本国内のスラックラインの活動・活性化を追求した一冊になります。
出典:MAGAZINE | SLACKLINE

5cm幅のナイロン製の綱」の5cm幅ナイロンも間違いですが、ってのも「うーん」。日本語としておかしい気もします。直径5㎝の綱なら意味は通じますが・・・。まぁこれは、他に表現する言葉が思い浮かばなかったのかもです。文章で何か新しい事柄を説明するときにぶつかる問題です。

そういえば、自分はこのスラックライン専門紙のおまけ付きの先行予約をし損ねて結局まだ予約せず。
3号セットの通常版は17年の1月10日までの注文受付だそうです。どーしよ。

日本スラックライン連盟でも

日本のスラックライン界を牽引する日本スラックライン連盟でも見かけます。
こんな感じ。今年初めに公開されたページ。

【 スラックラインとは 】
スラックラインとは5cm幅のライン(ナイロン製ロープ)の上で行うバランススポーツで、個人のペースに合わせてできる究極のバランススポーツです。 スラックラインは、2007年にドイツにあるGibbon(ブランド名)の創始者ロバート・ケイディング氏(ID-Sports社)が5cm幅のライン(ナイロン製ロープ)を簡単に設置するためのラチェットコンセプト(木や支柱に巻きつける器具とその仕組み)を開発し、街中で遊べるようにしたことで一気にヨーロッパ中に広がりました。
出典:http://jsfed.jp/field.html

5cm幅のライン(ナイロン製ロープ)、(ナイロン製ロープ)と二回もスラックラインとは?という説明の中で使われています。

ナイロン押しがすごいです。そしてロープ!
ロープじゃない。ロープ渡ったらスラックラインとは呼べない気がします。
スラックラインを念頭に、あえてロープを渡るというケースはアリだと思いますが、レアケースです。ロープは違うと思う。

ラインがダメならテープやベルトはどうですか?
ホワイ?ロープ?

次に連盟のスラックラインとは?というページがあるので見てみましょう。

ちなみに、ロープは基本的には全体やコア部分がねじった束なので、強いテンションで張ってその上を歩くとデュルっと捻じれて足を踏み外してしまいます。一方、ラインは表裏がはっきりあるので、歩いている最中に裏返ったりしません。ラインは強く張っても歩きやすいという特徴があるわけです。

スラックラインとは

スラックラインの歴史
スラックラインの起源は定かではありません。古代中国や韓国又ローマ帝国時代に行われていたという記述もあります。 近代になってからはヨセミテなどのクライマー達やモアブに集まるエクストリーマーたちの間でロングライン、ハイラインが 試されてきました。現在のフリースタイルのスラックラインは2007年にドイツシュツットガルト(Stuttgart,Germany)にある Gibbon社の創始者のロバート・ケイディングが5cm幅のラインで簡単に設置するためのラチェットコンセプトを開発し、街中で 遊べるようにしたことで、一気にヨーロッパ中に広がりました。すぐにその波はアメリカ、アジアにも及び、世界中で スラックラインを楽しめるようになっています。

出典:http://jsfed.jp/slackline.html

これが全文です。むむむ!スラックラインの説明がない!?

どうやら説明の必要がないみたい。
古代中国や韓国、ローマ帝国でスラックラインは既に行われていたが場所は定かではないと書かれています。

スラックラインは紀元前から行われていた。前前前世どころでなく、もっともっと前世からスラックラインは楽しまれていた?

しかしそれは広い意味で綱渡りのことでしょう。古代からスラックラインは楽しまれていたと主張するなら「スラックライン=綱渡り」ということになります。
あいまいな表現ではなく、言葉としては同じという意味です。だから説明が必要ない。

「スラックラインはローマ時代の綱渡りが起源です」と「起源は定かではないが、ローマ時代にはスラックラインは行われていた」はかなり意味合いが違ってきます。

連盟では後者の書き方です。
しかも、これは連盟のスラックラインとは?という最も大事な文章として書かれているのです。

ちなみにトピックスですが、韓国の世界遺産にも登録されたチュルダギという綱渡りはグッと時代が下がり西暦1100年くらいに始まったとされています。ゆえに、韓国を中国やローマと同列に語るのは間違っています。

ギボンでは?

では、メーカーとしてのギボンジャパンではスラックラインをどう説明しているでしょう?
すぐには見つからず、探したらQ&Aに記載してありました。

スラックラインって何ですか?
バランシングのスポーツです。LINEの使い方によって多様な遊び、鍛え方ができ、お子様から年配層まで幅広い方に楽しんで頂けるスポーツです

出典:
https://www.gibbon.co.jp/page/get/faq

「バランシングのスポーツです。」としか書かれていません。
シンプル、イズ、ベスト。

なぜかラインが英語のLINE。
バランシング???
言いたいことはなんとなく理解できますが、バランシングという言葉は一般的ではありません。検索しても特に解説しているページはありませんでした。

肩透かしを食らった感じですが、これ以上つこんだ解説を探すべく検索してみました。
すると発見。

やって楽しく、見ても熱狂! と、今、日本でも愛好者が増えている話題のスポーツ、スラックライン。
幅5cmのナイロンロープの上でバランスを取りながら、トランポリンのように飛び跳ねながら楽しむこのスポーツ。

出典:https://snow.gnavi.co.jp/snolog/gibbon/info/2019/

ギボンカップ2013年のページです。
やはり、幅5cmナイロンロープ

2016年のギボンカップのページには

スラックラインとは、幅 5cm の綱の上でアクロバティックな演技を披露する見応えのあるライフスタイルスポーツです
出典:https://www.gibbon.co.jp/post/get/165

てな感じ。
おおー!ナイロンは消えた。
もう綱の文字は気にしません。
朝綱とか夜綱とい人もいますし。自分も綱と書いたりもします。
綱、ロープ、LINE、表記には苦労する部分は理解できます。

ただしかし、「スラックラインとは幅5㎝」と限定され、同社の2.5㎝幅のフローラインセットがションボリ。
ちなみに、フローラインはポリエステル素材。

5㎝幅のナイロン素材のスラックラインは売られていない

次は5㎝幅のナイロンにフォーカスします。

これを一番に書きたかった。
なぜなら、5㎝幅のナイロン製スラックラインなんて存在しませんから。
確かにスラックラインは日本に入ってくる前、ナイロン素材の約2.5㎝幅で張られていました。ロープメーカーのナイロンウェビングを歩行用ラインとして使っていたからです。
今でも、いわゆるナイロンの1インチ(2.5cm)ウェイビングは日本でも買えますし、1インチ(2.5㎝)のナイロン素材の専用ラインは海外のショップでは定番製品の一つです。

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しかし、5㎝幅のナイロン素材のスラックラインはギボンにもエレファントにも、スラックラインインダストリーズにも、ランクルにもBCにも売ってません。市場流通は0%です。

ではなぜ存在しないのでしょうか?簡単に説明します。

それはナイロンラインをラチェットで張ってみるとわかります。
あああ。もちろん5㎝幅のラインはどこにも売ってませんから、2.5㎝で。

巻いても巻き切れません。
伸びるから。さらに言えば、伸長限界が無いから。巻いていても幾らでも巻ける感じ。

ある程度巻けば歩くテンションは確保できますが、それが遠い。そして、乗ったら伸びてまた巻く羽目になります。

巻くのが硬いのではなく、巻く量が多いからラチェットでの巻き取り限界に達して巻けなくなるんです。
もちろん、凄く短いのや、アンカーを高く取るなら緩くて張れますけど、そういうラインしか張れないなら製品としては不適当です。

そう。あなたが思ったように、ラチェットではナイロンラインは張りにくいからナイロン製の5cm幅スラックラインが存在しないんです。

ラチェットで張れるようになったのは、比較すると伸びにくいポリエステルのラインと組み合わせたからです。
これにより手軽にラチェットで設置できるようになったのです。
そして5㎝幅のラインはラチェットでないと一般的には張れません。

つまり、どういうことか?
5㎝幅、ラチェット、ポリエステルは三点セットなのが原則。
5㎝のラインを張りたいなら、ラチェットを使う必要があり、そのラチェットではナイロンラインが張れないのでポリエステル製を使うということになります。

ポリエステルだからこそ。

ギボンというメーカーの最も根源の部分だったんです。そう、アイデンティティ!
「ギボンのスラックラインとはどういう製品か?」という問の答え(いきなりですいません)。

幅5㎝のポリエステル素材のラインを採用し、ラチェットで手軽に誰でも張れるようにしたスラックラインキットです

その点に想いを馳せずに売ってもいないナイロンとか言うのはアンマリです。

ここで、ギボンジャパン以外を見てみましょう。
エクスエイラー(EXALER)ですね。

多くの種類を取り扱う代理店エクスエイラー

スラックラインとは幅5cm程のテープ状のナイロン製ベルトの上で自由にパフォーマンスする新感覚スポーツです。
http://www.exaler.com/learn/whats-slackline/

ブルータス、お前もか!
の心境です。
幅5cm程のテープ状のナイロン製ベルト

次はナイロン製品があるか調べててみましょう。
EXALERではラインの商品説明には素材が書かれてい無いのがほとんどですが、これら記載なしラインは全部ポリエステルのようです。

取り扱いが新しめの2.5㎝ラインには素材が書いてありました。

そのなかでも最近追加されたばかりのラインが一つ(エクリブリウム・エレメント)だけナイロンと書かれていました。

そしてもう一つ、ポリアミド繊維と書かれたライン(エレファントのパッション)もありました。
大雑把に言えば、ナイロンとポリアミドは同じです。

残念なのは、表記揺れであたかも別素材のラインのような印象。
このような表記揺れは、ユーザーを混乱させるばかりか、「このショップはナイロンとポリアミドが別素材と思ってるんだーぷぷぷ」とか思われる可能性があります。

■追記2016-12-29
「別素材に思っているんだー」のくだりはEXALRには当てはまりません。誤解を招く表現で申し訳なく思います。
EXALERではメーカー表記を優先しているそうです。確かに、勝手に素材を書き替えるのも問題になりますね。
ナイロンとポリアミドについては、自分は厳密なところはわからないので表現を変えました。

この二本が、日本国内で売られている数少ないナイロン(ポリアミド)のスラックラインです。
超貴重。素晴らしい。

しかし、5㎝幅のナイロンラインはどこにも売ってません。
説明では幅5cm程のテープ状のナイロン製ベルトとあるのに。

こんな感じでナイロン5cmは流通量0%ですし、2.5cmでも1%未満のはずです。

テレビなどでも

反論する人もいるでしょう。
ナイロンって化学繊維一般の意味で使っているんですよと。

プロライダーと紹介されるような方もテレビで言っておられます。
お茶の間にわかりやすいかもですね。
だが、しかし、ばってんが、それは兵隊上がりのお爺さんがナイロンヤッケとかいうのと同じレベルです。
せっかくの目新しいスポーツが台無し。

ここまで書いておいて、そんな細かい事どうでもいいと自分もチラリと思ったりもしますが、間違いは間違いです。

あえて曖昧に。スラックラインとは何であるか?

スラックラインって自分と向き合うスポーツだと思います。ラインの上では正直に自分と、そしてラインと向き合う事になります。
上手い下手、良い悪いではなく、どれだけ気持ちよく歩けるか、弾めるか。
弾かれ、振り落とされもまた挑む。

肝心のコミニケーションするべき相手のラインが、いつまでもナイロン5cmとか間違いで紹介されてたら妙な気持ち。

声を大にして間違いを指摘したいわけじゃないけど、間違いは間違い。そんなラインはどこにも売っていない。基本の基本。海外で流行ってるから日本でも流行るはず!的なお気楽気分をいい加減抜けださないと。
もうすぐ2017年です。

「スラックラインとは何であるか?」
このことさえも疎かにすると思考停止でナイロン5㎝幅のロープとかの適当に思いついたワードを組み合わせて説明してしまうのでしょうか。
売ってもいない商品をスラックラインの代表選手と説明している。

スラックラインとは何であるか?
スポーツの名前?道具の名前?トレーニング器具の名前?女の子と手をつなぐ手段?
いろんな(・・?

自分ならどう説明するか。どこかで聞いたナイロン5㎝幅からの卒業。

ということで、何処にも売っていない5㎝幅ナイロン製ロープのラックライン都市伝説の話題でした。

あれれ、「信じるか信じないかはあなた次第」という決め台詞を言う場面なかった。。。
ごめんんさい

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