使い込んだギボン・ジブラインのメンテ履歴

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slackline.jpを書いている人
歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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使い初めて一年以上、週2回は利用のジブライン


本当は、数カ月前にラチェットがダメになったときラインもボロいのでもう捨てようかと思ったんだけど、未だに捨てられずこればかり使ってます。正確な記録じゃないから履歴ってほどはないけど紹介。でもこういうのって大事に使いつつも、やっぱり消耗品だから適当なところで廃棄するのが良いのかもしれません。なんせ、ラインやラチェットに掛かる力がかなり大きいので、繊維はちろん金属も疲労していつ壊れてもオカシクないはず。

でも、消耗品だからこ少しでも長く使いたい訳でもありまして、難しいところです。同じところで張ることが多いので、最近はライン自体は支点に巻きつけてアンカーとせずに(同じ場所ばかり張ると、その時のエンドループとラインの接点だけが極端に痛むので)、スリングやシャックル、カラビナを使ってなるべくラインにローインパクトなように心がけて設置しています。あと自分は、スリング切ったり、カラビナ破損などのも起こしているので、ラチェットにはバックアップに細引きを使いと支点を結んでいます。んで、バウンス系を始める前は、一度端から端まで状態をチェックし、なにか音がした場合はその都度チェックしています。

エンドループの補強

カラビナ、シャックル、アンカー
エンドループの内側が傷んでいたので、ポリエステルの丈夫な布を当てて補修。内側には折り曲げて3重にこの布が覆い被さっている。接着剤でスリーブ状にして、端などをシニュー糸で縫いつけている。ライン本体には接着剤は使っていないので、もし糸が切れてもスリーブ状にこの布が残る。

あて布をして縫った跡

スラックライン補修跡
支点に巻いている時に、養生の不備で真ん中に穴が開いた箇所。ラインの端を切って、あて布にして5cm辺で何回も縫っている。ラインは伸びるので、長辺で縫うと糸が切れる。この糸はシニュー糸を知らなかったので、木綿糸の一番太いやつだけど、半年以上たってもほとんど切れていない。
また、あて布の当てる面は、支点部分になることが多いエンドループ付近はこのようにライン裏側でなく、プリントの表側のほうがいいかもしれない。歩くことが多い部分はライン裏のほうがいいと思う。

軽いホツレは接着剤

スラックラインほつれ補修
ラインのエッジが綻んだ箇所が数箇所。いつも同じ場所で設営しているとどうしても巻きとり部分付近でほつれが出てきてしまう。そういう場合は、ほつれが大きくなる前に対処する。
まず、ほつれた糸を丁寧に切る。そこにゴム系(もしくはシリコン系)の接着剤を塗り、半乾きの時に指で押し付けて外に伸ばして固める。簡単な補修だけど、半年以上たってもほつれは進行してない。もちろん、シニュー糸で縫い固めるのもあり。

ラインの補修方法のエントリーも参考にしてください。

ラチェットが寿命でバイバイ、でもパワーアップ

差し替えたラチェット
バウンス系に挑戦するようになると、テンションギチギチで使うことが多くなる。すると、純正のラチェットがバネが効かなくなって、バネ付近をプチ改造して使っていた。ラチェットのロック板を押し付けるバネが弱ると、上手く巻きあげが出来なかったり、巻いている最中にリリースしたりという危ない目にあう。症状が軽い場合は、ラジオペンチなどでバネを伸ばしてやると改善する。ただし、やりすぎるとバネが折れたり、外に出たりするのでほどほどに(外に出るような場合は、テーピングテープでバネを巻くと外に飛び出ない)。ということで、収納する際はバネを伸ばした状態、つまりハンドルを折り曲げた状態で収納すること。リリース位置のままだと、バネを押し込んだままになる。ちなみに、ジブラインはリリース状態で新品の箱に入れられて売られている。なので、家に予備を確保済みの人は一回出して、ハンドルを折り曲げて収納しなおしたほうがイイ。

バネを伸ばしてもうまく巻き取れないほど症状が進行した場合は、羽根の下にスペーサーを入れるとイイ。といっても、そういう部品は売ってないので、ワッシャーを削って入れていた。それを二枚右と左から入れて接着剤で止めていた。

自分のラチェットはスペーサーを入れてからは絶好調そのものでどんだけ巻いてもギア飛びや、中途半端に噛むことがなかったけれど、さすがに一年くらい経つとギアの歯そのものが潰れて寿命。
なので、ラチェットをロングラチェットに付け替えて現在も絶好調で使用中。ロングラチェットはやっぱ楽。それから、潤滑スプレーは時々してあげたほうが、金属自体も長持ちします。

あと、上に見える縫った跡は、これも支点の養生の不備で表面が切れたのでラインの切れ端をあて布にして縫った。また、コッチのエンドループも補修のつもりで切り売りカーペットを縫いつけたけど、あまり意味がなかった。ここは特別強い力がかかるし、ラインが動いて摩擦を受ける場所なので、かなり丈夫な布を当てたほうがいいだろう。一番上の写真みたいに。

汚れはブラシで落とそう

ラインのメンテ

先日は雨上がりだったので、ラインに泥がついた。泥には石英質などの繊維を切ってしまう細かな粒子が含まれるので、中に入り込む前になるべく早くブラシ等でこすって取ってあげたほうがイイ。また、海水に浸かった場合はなるべく早く水洗いして陰干しするべき。陰干しの理由はもちろん、紫外線で劣化するからとうもありますが、なぜか太陽に当てて乾かすとライン生地がゴワゴワになる。このまま設置してテンションかけちゃえばリセットされるんだけど、なんだゴワゴワにするのは繊維にダメージがありそうな気がします。

ちなみに、洗濯機は普通はこういうアイテムはご法度なんだけども、一度洗濯機で洗ったことがある。どうせ寿命だからと思い軽く柔軟剤も入れてみたんだけど、乗り味がマイルドになっていてビックリした。すぐ慣れたけど。洗濯機で洗うのはまぁいいかもしれないが、洗剤は使わないかクライミングロープ用などを使うのがベストな気がする。

適当なところで買い換えよう

ライン生地は使うごとに薄くなり、強度が落ちます。ラチェットやカラビナなども力を加えるごとに金属疲労で弱っていきます。思いがけない破断で怪我する前に、買い換えるのも賢い手かと。。。ジブラインの寿命を一年とすると、一日の使用料わずか48円です。

ジブライン17,640 円 ÷ 一年(365日)=48円