加藤泰三の「霧の山陵」と樹木と図鑑とスラックライン

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孤独である。流れの中の岩のように

この「流れの中の岩」を孤独でないようにする方法はないものか

方法は簡単であった。小鳥が飛んできて岩に止まればよいのである

この文章は加藤泰三の「霧の山陵」の一節だ。
知らない人も多いかもしれないが、この本は日本山岳文学の中でも5本の指に入るような名著だ。山岳古典、画文集の不朽の名作と言われている。特別に本格的な山を扱った本というわけではいが、とにかく戦前の人の爽やかな登山が垣間見れる。そして彼は、素晴らしい本と彫刻と挿絵と版画・絵葉書を残して戦地で死んだ。

もし興味がある人は中古で1959年の版を買ったらいい。これは初版1941のものをほとんど同じ作りで、彼の死後お姉さんが出版させた版だ。1998年に文庫本として復刻されたけど(新品は売ってない)、でもどうせならもっと古いのを買ったほうがいい。特別高くないし、なにより絵が大きいので。

「公園の木」を孤独でないようにする方法はないものか

方法は簡単であった。スラックラインを張って遊べば良いのである

スラックラインで遊んでいると木にも興味が行きます。
この木はなんていうんだろう?って。
常緑のクスノキでも四季の変化があります。
夏の榎(エノキ)は毛虫がたくさんで上から落ちてきます。危険です。
桜もそうです。夏は毛虫が落ちてきます。
盛夏に葉が茂ってくると枝が下がってスラックラインに邪魔だなと思い始めたりします。
逆に冬は葉が落ちてやけにスカスカな場所に思えたりします。
公園には意外と珍しい木が植えられているにも関わらず殆ど知られていない場合もあります。
生きた化石と言われるセコイア、明治神宮で名前がわからず、なんじゃもんじゃと呼ばれていたヒトツバタゴ。そんなレアな樹木が近所の公園に植えてあったりしてビックリすることもあります。

スラックラインは木とも親しくなれますよ。
間違いなく。
図鑑もたくさんあります。どれがいいってのを選ぶのは難しいです。携帯性と収録数は相反するので、これがあればOKという図鑑がない。
でも最近は葉で見分けるシステマチックな本出始めています。同定のための最初の一冊にはそれがいいかも。

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