ライングリップを使い、歩行ラインをダイレクトに引く
以前、「ライングリップとライン用プーリーでプリテンショニングする方法」というのを書いたのですが、手持ちのライン用プーリーの数が少なくて5:1以上は発展できませんでした。
かといってハングオーバーやライン用プーリー追加するほどのやる気もないし、あの特殊なやり方で歩行テンション得たいという願望も現在はない(プーリーシステム揃えているので)。プリテンショニングでこんなことやる人も少ない。
ライングリップが活躍するハイラインならシンプルに完結できて便利なんでしょう。長さもそんなに長くないですし。ただし、作業スペースがシビアなら面倒なことになりそう。
家でレイアウトしてみたのでそれを記録しておきたいという意図の記事です。読む価値はあまり無いのでご興味がある人だけどうぞ。
http://www.slacktivity.com/equipment/hangover/hangover-s
3:1
ハンドテンションに毛を生やすくらいのテンションが得られます。
長いラインではそこそこの引けるので、ロープが微妙に足りない場合は有効です。
ラインロッカーやでは50%程度の摩擦が発生し、手元で0.5kN(50kg)で引くと約0.75kNで引けます。
5:1 摩擦多め
ライングリップを2、ロッカーから出たラインを3で引くので5:1となります。
ロッカー部分よりグリップ部分を引く力が少ないので、30%ほどの摩擦が発生します。
7:1
グリップ部分を4、ラインロッカーからでた部分を3で引きます。合わせて7:1です。
短いロープを使います。あとはロープ用プーリーとライン用ひとつずつ。
カラビナと結ぶ箇所は調整が楽なインクノットで行います。
短いロープしか必要がなく、プーリー数も少ないので比較的シンプルにまとめられます。
ハングオーバーやライン用プーリーのみで7:1を実現しようとすると合計3個必要です。グリップ部分に2つ、ロッカーから出たラインにひとつ繋いで引くと7:1になります。ただし、グリップに二つつけるには別の道具(リギングプレート的な)も使うことになります。
ライン用プーリーを3個も持っている人はあまりいないだろうから、この手法は中々使えるのではと思っています。
9:1
ライングリップを8で引き、ロッカーから出たラインを1で引くので9:1システムとなります。
ロープ用のアンカーを別取りする方法です。
かなりロッカー部分が緩むはずなので、ロッカーでの摩擦低減効果が大きいと思われます。アンカーを全く別にしてテンションを移行させる方法とラインを直接引く方法のハイブリッドな手法なのですが、現場ではどのようになるか試していないので詳しくは不明。結構いい感じだと個人的には思うのですが?逆に全くダメかも。
レイアウトはさほど複雑とは思いませんが、ロープの長さなの調節などが必要です。
引き始めると頻繁にライングリップを動かす必要があります。システム区間を長く必要とするため、なるべくグリップを前に置いた方が良いでしょう。そう考えると30m程度の短いラインではやる価値は無い。
アンカー別どりして、上の一本だけでやれば5:1になります。最初それで引いて、途中から9:1にすればクール。
インクノットの部分をアッセンダーに変えれば自在に調節できて効率的になります。ひとつだけでも、アセンダーに変えればだいぶストレスが減るはず。
ロープを併用して引くやり方はこれがおそらくこの程度が限界です。
これ以上はプーリーシステムが活躍します。
もしくはライン用プーリーを5個ほど揃えて15:1などで引く方法でしょう。←これですよこれ!やってみたーい。
なんとなくですが、まとめ
ちょっと興味があり並べるだけのテストしました。
ライン用プーリーをひとつしかなくても、どこまでできるだろうかという発想です。
家でレイアウトしただけなので、実際はどうなるのか不明。やる価値があるかどうかも微妙。
ローテンションで張りたい場合などは有効なはずです。
なんとなくの想像では、7:1で歩行30mラインが高さ2.2m程度でしょうか。一人で引いてテンションは1.5kN?
プリテンショニングももちろん可能ですけど、プリテンショニング自体があんまり必要なシチュエーションがないからなぁ~。需要はあまり無いのは確か。
機会があればどの程度のラインが張れるか試して、また書いてみるつもりです。