スラックラインの設置方法—張り方と外し方

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スラックラインキットを購入したら箱や説明書などに簡単な設置方法が記載されているはずです。

それだけはちょっと心もとないので、あらかじめ動画で一度見ておくとスムーズだと思います。簡潔な動画にしたつもりですが、機械的な部分もあるので苦手意識を感じた人もいると思います。でも理屈はすごく簡単です。あっけないほどスグに張れます。

slackline.jpを書いている人
歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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まずは動画を見てください

スラックラインの張り方と外し方(設置とリリース方法) – YouTube


この動画を見ておけば、一般的なスラックラインキットなら問題なく張れるはずです。

以下順追って解説します。文章によるとめんどくさそうですが、実際にはすごく簡単です。慣れれば一分かからず設置できます。

スラックラインを始めるのに必要なもの・場所


※ギボンのスラックラインキットを例にしています

  • スラックラインキット (キットといっても部品数は2だけ)
  • 木・支点を保護するスポンジ・マット・布など家にあるものでOK。

場所とライン、木の保護材さえあれば完璧。

場所は木の間隔は10m以下が最初はオススメ。

設置の注意点

木に設置する場合は、ツリーウェアなどで木の養生を確実に行ってください。直径25cm以上のある程度太い木を選ぶ、若木や老木、蔦や地衣類の付着の多い木も避ける。

人工物に支点をとる際は、十分に強度があるか検討して設置すること(見た目ほどの強度がない場合も多い)。角のある鉄柱などはなるべく避けます。角にばかり負担がかかり、厳重に養生しないとライン生地が傷んで破断につながります。

管理者のいるよう公園なら、管理者に声を掛けることも大事。都市部の公園ではスラックラインのことを知っている場合も多いようなので、安全で楽しいスポーツであることを説明してマナーよく利用してください。

一番効果的なのは、管理者の人にラインに乗ってもらうことです。
また、設置場所はなるべく他の人が使わないような公園のデッドスペースが望ましい。何本も必要以上にラインを張るのも避ける。偶然に他のスラックライナーが後から来た場合はなるべく一緒、もしくは近くで遊ぶ。これは、スラックライナーだけで多くの面積を占有しなたための処置です。

詳しい注意点はスラックラインを楽しむ為の7ヶ条を参照してください。

設置手順

1、場所の決めて支点の木に保護材を巻く

スポンジやマット、厚い布、などをまわしてテープで貼って止めるとやり易い。

家にあるものを使えばいい話だけど、専用品だと設置も撤収も早い。張る長さは最初は10m以下がよい。
市販の15mラインだと木に回すぶんや巻き取りの分で長さを使うので、13mくらいが最大のラインの張る長さになる。逆に短く張ることも可能で、5mくらいでも張れる。

2、木にエンドループを回し、ラインを通す



これがイメージできない人は携帯ストラップの取り付け方と同じと思えばいい(ロープワーク的にはガースヒッチという方法)。

反対のラチェットの方も同じ原理で回す。そして両方をその方法で支点に固定してラチェットできつく巻き取っていく。

もし、木が太くまわせないならラチェットつきのライン(2m)ではなく、長いほう(13m)をそっちに使うようにする。
ループを通した接点部分は真中で折るとちゃんとラインが上を向きやすくなる。また、片方が左側からラインを回したとしたら、逆も左側から回すとラインのねじれが打ち消すことになり少し歩きやすい。

ラチェットの巻き取り方と安全なリリース方法←動画を作りました。わかり易い解説になっていると思うので、ぜひこちらのエントリーから見てみてください。

3、ラインを引っ張り、ラチェットの中の溝に通して折り返す

ハンドルの取っ手とは別になかにロック機構を解除するハンドルがあるのでそこを持ちながら伸ばすと、ラチェットを伸ばしてリリース状態になるしたり、逆に折り曲げてロック状態に出来る。

シャフトの溝の中に通したラインをそのままびゅーと引いて手で引っ張れるだけある程度人力で引いておく(これを全くせずにユルユルの状態でひたすら巻くとラチェットがリリースできないという非常事態になります。ご注意を!)。極端に短い場合は気にしなくていい。

ラチェットは折り曲げた状態だと通しすく説明書通りの通し方になる。そして、ラチェットのハンドルを持ってがガチャガチャと巻く。強さは片手で力を込めて巻けるまで巻くくらい。

とりあえず最初は両手でガチガチに強く巻く必要は無い。乗り味を見ながら調整しよう。調整と言っても、さらに巻くことは出来るが、少し緩めたりなどは出来ない。

緩めるには一気にテンションのリリースしなければならない。構造は簡単なので一度やったらすぐ覚えられるはず。
巻くときに斜めに巻き取ってしまうのは、ラインが痛むので×。

あまりひどいと見るからにラチェットが歪んでしまう。綺麗に巻き取ろう。

やり直すときはテンションを全部リリース開放しなければならない。これは下記の6にて。

4、ラインを巻き取りハンドルをロックする

ラチェットは折り曲げることでギアのロック板をロックすることが出来るので、ちゃんと折り曲げる。ハンドルを曲げるときは、内ハンドルも一緒に引いてロック位置まで折り曲げる。うまくいかないときは少し力を入れるとガチッと板がギアに入り込みロックされる。

5、完了

ちゃんとテンションをかけてハンドルロックすれば上で飛んでも跳ねてもラインは外れない。安心して遊ぼう。ただし、少しずつラインの生地自体が伸びてゆるくなるので途中で増し巻きしたりしてテンションを調節しよう。

スラックライン・ラチェットの外し(開放・リリース)方

撤収したり、巻きなおす場合はロックしたハンドルを伸ばしてラチェットのテンションをを開放(リリース)しなければならない。

これは、強制的にロック板をギアからはずして一気に巻取りを解除することである。

「バチン」と音がするので最初は怖いかもしれないけど、ハンドルを持って開放する限り怪我などすることは無いはずなので落ち着いてやろう。力いっぱい巻いたときや、力のない女性の場合は、リリースが硬い時がある。そういうときは、怖がらず思い切って力を入れよう。

  1. 内ハンドルを引きつつ、メインハンドルをリリース位置(ハンドルが真っ直ぐ伸びる位置)の一歩手前まで伸ばす。
  2. 少し気構えて、内ハンドルを引きつつ、メインハンドルごと一気に引く。
  3. バチンという音と共に、ラインの巻き取りが外れる。この時、リリース位置になる。つまりハンドルは真っ直ぐ伸びた状態。

ラインのリリースが怖い人は最初の動画にラインの端っこを使って直接リリースする方法を紹介しています。

ラインがねじれちゃうよと困っている人は、スラックラインのQ&Aにヒントがあります。

収納の仕方。

テンションを開放したらラインを巻いて袋に入れて終わり。

ラインは綺麗に巻いて収納したほうが、次に設置するときに早い。適当に袋に詰め込むと絡まって時間を食う羽目になる。ラチェットは伸ばしたままだと使用されているバネをつぶしたままになるので、折り曲げて収納しよう。