スラックラインでスパンセットが切れた初の事例
まずはスラックチャットに投稿された2016年の事例から。
友達の畑に100mラインを張ったら、次の日に木に回していたアンカースリングが切れていた。WLL1トンMBS7トンのパープルタイプ、木に回せば荷重分散でMBS14トン(140kN)相当の強度がある。
そんなスパンセットがナイフで切ったように切れていた。
原因は謎だが、コメントで以下の原因が挙げられている。
- ちょっとした嵐だったので、強い風が切った。
- うるさいラインに怒りが頂点に達し、誰かがナイフで切った。
- エイリアンが切った。
- 雷が切った。
ハイラインで強い嵐の時に強く張ったラインを放置すると切れた事例はあるそうだ。テープ留めのラインやロープが暴れて切るという可能性は十分考えられる。切れるまではいかなくても傷んだ例は多い。
しかしスパンセット(ラウンドスリング)が切れた事例はほとんど無い。
夜は嵐だったそうだから、風と結論づけるべきかもしれないが、風でこのように切断面がきれいにはならないという意見がある。もし奇跡的に雷がピンポイントだったとしたら焦げ跡があるはずだ。
誰かが切ったのだろうか?
プーリーセットなどは地面に突き刺さっていたそう。
雷が落ちたライン
このように焦げる。
最近起きたスパンセット切断事例
Davide Delle Femineさんの投稿 2018年9月6日木曜日
こちらもスラックチャット。
ハイラインの設置が完了し、次の日トライしようとしたらアンカースリングが切られていた。
幸運にもラインや道具はカラビナの結びめに引っ掛かり完全に分断はされていなかった。
原因としてはネズミなどの動物の可能性もコメントされているが、人為的な行為で切られたのだろうとされている。
恨みを持った人とか、邪魔に思った人が切ったのだろうか。小動物にロープをかじられた人からもコメントはあるのだが。。。
この場所は過去にもハイラインを張っていた場所で、森の管理人も了承していたとのこと。
人が乗っていたら大惨事だが、設置主が離れた後に誰かが切ったのではなかろうかと思う。
道具は盗まれたいなかったそうだ。
スラックラインの道具が盗まれるってある
公園にライン張ってて場所を離れたすきに盗まれた事例はあります。
テンション開放して道具を置きっぱなしにしてコンビニに行っていたら、ライン一式無くなってたとか。
まとめ
スパンセットが切れた事例を二つ紹介しました。
実はこのようなケースは非常に珍しく、常識的にはスパンセットが切れることは無いのです。
なぜなら、スパンセットよりラインの方が何倍も貧弱。
強い力か何かで切れるならラインの方が先に切れる。ラインの方がそもそもの強度が弱いし、歩行により消耗して強度も落ちやすい。
例えば上の例では、ラインの強度は40kNだとするとアンカースリングは木に回して140kNなので3倍以上。
風が強くても暴れるのはラインの方でアンカーは酷く暴れません。
この二つの事例から導き出される結論。
ラインを張ったままにすると何かが起こる可能性がある。
お気をつけて。
世界的に強度が一目でわかるように配慮されているんのです。
歩き方読んでてまた賢くなりましたね。
クライミングやレスキュー用のウェビングも同じように線が入ってたりするのがありますよ。