スラックラインに使うカラビナについて
スラックラインに使うカラビナはクライミング用やレスキュー用から選ぶことになります。
アルミ素材とスチール素材があり、どちらもスラックラインでは使われています。
強い負荷が直接(しかも長時間)かかる場所は、スチール素材のシャックルやクリックリンクを使いましょう。具体的には、ダブルラチェットで張るトリックラインやプーリーシステムで張るロングラインがそれにあたります。
アルミカラビナが使えるのは軽テンションのラインや、瞬間的に負荷のかからないプーリーシステムでのマルチプライヤー部分です。テンションが低いならアルミでも十分使えますし、プーリーシステムなどでテンションを保持しない部分で道具接続に使うなら扱いやすいアルミが便利です。
スチールカラビナは、アルミカラビナと鋳造シャックルの中間的存在。
汎用性が高く、素早く接続できるという点が強み。
オーバルカラビナ
環付き
スクリュータイプのロックがついたモデルです。
安全環付きカラビナ、環付きカラビナともいいます。
スラックラインでは環付きの方がいいでしょう。
オーバルの環付きはスラックラインのプリミティブ用にぴったりです。もちろん、プーリーとの相性もばっちり。
安全環は主に振動などで不用意にゲートが開くことを防いでくれます。
振動というのはロープがガツンガツンガツンと流れた場合や、張られた状態での風などの微振動です。カラビナが震えて瞬間的にゲートが開く現象が確認されています。ホイップラップ現象。
強いテンションがかかると、ゲートとノーズ部分が食い込むので微振動で開く現象は起きません。強度を上げるために安全環があるわけではないことを意味します。
とわいえ、強いテンションがかかる場面や人が乗る場合はあった方が安心なのは間違いない。
カラビナの利点は汎用性の高さや早さなので、開け閉めするごとに動作を強制されるツイストはタイプはお勧めしません。
いくつか楽天で買いました。
韓国製。
主流のキーロックタイプですが、先端が細め。
アルミのオーバル型ですが24kNの強度があるそうです。
調べたところ、本国サイトにはモデルが記載されていませんでした。
日本の代理店のモンベルが独自に売っているものかもしれません。
プリミティブセットを自分で揃えたい人には手軽に買えるので良い。
というか、アルミのオーバルはあんまり売ってないから選択肢はほとんどない。
聞いたことないようなメーカーのもものなら沢山あるけど。
スチール製ならあるけど重いし。
安心を考えるならスチールもいいと思う。
スチール安全環オーバル
日本でスチール製のカラビナを買うならクライミングテクノロジーのものが買いやすい。
信頼できるメーカー。ワーク系のショップでも売っている。
オーバル2枚、D型4枚もってるんだけど、いつもD型買って失敗したと思う。ぜんぶオーバルにしておけばよかった。
ただスチールは最近あまり出番がない。強度が必要ならスチールのクィックリンクやシャックルを使うようにしている。とわいえ、汎用性の高さがあるので数枚あれば様々なシーンでも使える。ボルトとの接続にも使えるし、セッティングが過酷な場面ではシャックルやクィックリンクよりより扱いやすい。
ノーマル アルミ
ノーマルは安全環がないタイプ。
プーリーシステムのマルチプライヤー部分などに使うのがお勧め。
余計な安全環がないので最も素早くつけ外しが可能です。
ブラックダイヤモンドのオーバル昔からあるシンプルなモデルですが強度が18kNとなっています。
同タイプのD型は24kNです。
この6kNの差が素材からではなく、カラビナの形状からくる強度の差です。
メーカーはエイドクライミング用としています。
これはつまり各種の道具との相性を気にせず使えるからでしょう。
ゲートの向きにもかかわらずロープは中心に来ますし、ロープも流れやすい。
ハングオーバー
プーリーシステムを使わずに直接バッキンガムメソッドやプリミティブで強く張りたい場合にはハングオーバーを使います。
まとめ
1インチラインでのスラックラインでは何かとカラビナを使いますが、形状はオーバル型がベストで汎用性も高いです。常に接続器具は中心にくるという利点があります。