プーリーシステム効率計算フォームの説明

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結構前なのですが、プーリーシステムの摩擦を考慮して実際のシステム効率を算出できる計算フォームを作りました。
ひとまず英語版を作ってその後日本語版も作るつもりでしたが、大した利用価値もないので諦めました。
ほとんどの人が感覚的に理解していたり気合で引いたりするので、だからどうした!?的な数値であるかも知れません。
要するに完全に自己満足で作った計算フォームです。

補足だけしておきます。計算フォーム自体はどちらも同じものを呼び出しています。

補足説明の後に計算フォームを貼り付けています。スマホ、PCどちらも簡単入力。

元記事:英語

Slackline Pulley System Calculater
You can calculate the mechanical advantage of the pulley system by considering friction.

どんなことが計算できるか

プーリーシステムは5×3の15倍力システムを組んだ場合でも、そのまま引いた力の15倍の力が引けるわけではありません。主に、ブレーキ部分とプーリー部分で摩擦が発生してロスが出ます。そのロスは摩擦熱として消えてしまいます。

ブレーキの場合はその形状、プーリーの場合は大きさやベアリングの有無や性能で摩擦の大きさが変化します。
通常はそれらのロスは経験でどうにか理解するのですが、計算で出すことも可も可能です。

これらの摩擦はロープが流れる際に積み重なるので、システムが大規模になるほど影響が大きくなります。

この計算フォームを使えば、システムを組まなくても大きいプーリーを使うべきか?ブレーキの影響はどのくらいか?などシュミレートが出来ます。これでつまり、一人でどの程度まで引けるか?などが理解できるわけです。

理論的なメカニカルアドバンテージ(Total theoretical MA)が12:1だけど、摩擦を考慮したら実際(Total Actual MA)は9:1相当とか。
そしてラインを5kNで張りたいなら手元で最終的にどのくらいの力で引く必要があるかの数値もでます。

具体的にどんなシュミレートできる?

例えば、ブレーキの摩擦を自在に変えて計算可能です。ブレーキはディッセンダーなのか、それともプーリー+カムなのかで効率が大きく変わります。二倍くらい変わります。二倍の影響があるといっても最終的には劇的には影響は出ません。
なぜなら、引く際ブレーキはマルチプライヤー部分の最初のプーリーとしての役割に変わっているからです。一方、マルチプライヤーを使わず直接引く際はリダイレクトプーリー扱いとなり大きな影響が出ます。マルチプライヤーを接続せず直接引く計算も可能です。

また、マルチプライヤー部分のプーリーは個別に入力可能です。ベース(メイン)部分は6:1の一番だけ個別に入力できます。効率の良い高くて大きいプーリーを買う価値があるか?が計算可能です。

ただし、ブレーキやプーリーの効率の情報は自分でどこからか探してください。メーカーはあまり公表していない。状況で変わったりするかららしい。

例 スラックラインブラザーズの場合


ベース4:1とプーリー+ブレーキのシステムになります。
プーリー効率を90、ブレーキも90、マルチプライヤーの追加も90とします。

するとベース3.4:1、マルチプライヤー2.7:1、合計9.18:1となります。

例 5:1エディやトラクションプーリーの場合

ベース90、ブレーキ50、マルチのプーリー90とします。
ベース4:1、マルチ2.3:1、合計9.20:1 です。

ブレーキ―をトラクションプーリーに替えて90にすると合計10.8:1になります。
さらにプーリーを全て95にあげると合計12.6:1という数字になります。

あまり変わらないように思えるかもですが、一人で張っているときは凄く違います。
プーリーは高価ですが、最初からある程度良いのを買うか、それとも安い小さいのを買うか?が事前に計算が出来ます。

その他

マルチプライヤー無しで引く場合-―Only brakeをチェック

Rope & Brake holding forceとはThe force of the lineの数値で張っている場合に、ブレーキやロープが保持する力の大きさです。ダブルプーリーには2倍、もしリブを使うなら3倍になります。マルチプライヤーは関係なく、ベース倍率が関係しています。

これからプリーシステム組みたい人は道具の選定に使ってみてください。

高効率万歳!


				

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