クライミングロープでスラックライン?

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クライミングロープはスラックラインには適していません。
なぜなら、クライミングロープは伸びるから。墜落のショックを吸収するために瞬間的な負荷がかかるとビヨーンと伸びます。それがクライミングロープの最大の特徴なのです。クライミングロープはロープの種類ではダイナミックロープといいます。一方、ツリーイングやケイビングで使う伸びないロープはスタティックロープといいます。

だから、基本的にはクライミングロープをスラックラインの代わりにはできません。いくら強く張っても更に伸びます。そういうものなのです。また、それは非常にロープにダメージを与えるので現役ロープではやらないようにしましょう。もしやった場合、ロープがダメになります。普通の墜落のショックなら数時間かけてロープの伸びは戻りますが、スラックラインのようにあまりにもテンションをかけてさらにそれに乗るとなると深刻なダメージを与える可能性があります。だからロープでなくスリングテープ(ウェイビング)だったし、それらは今でも幅の狭いタイプのスラックラインとしてラインナップされている場合もありあます。

もしやるなら、古くて要らないロープでやってみてください。スラックラインの黎明期にはヨセミテのキャンプ場にて不要なクライミング用のロープで乗って遊んでいたそうです。

かと言って、スラックラインが伸びないラインかといとそうでもありません。ジャンプラインや通常ラインは乗って歩いていると明らかに伸縮しています。でも、その伸び方はクライミングロープとは異質の伸び方です。というのも、クライミングロープは大きなテンションがかかった際に可能な限り伸びてその後はゆっくり元に戻るようになっています。一方、スラックラインのラインは伸びたらすぐ反発を実感できます。つまり、ゴムのような伸び縮みをするんです。歩くたびに上下に触れるのはまささに、ラインの伸縮性が現れているわけです。というか、適度に伸びないと歩きにくさに繋がるし、スラックラインのスラックとはその緩みのことです。微妙なバランス加減がスラックラインのラインに隠れています。
また、伸びないスタテックロープはロングラインなどプリーで折り返して締めこみを行う際に使ったりします。

ラインとロープの歩きやすさの違いについてですが、ロープの方が足を乗せると捻じれるというか回転するから難しいです。