水辺にて 梨木香歩 の感想
図書館で借りて読みました。最初は外国の地名だったりが登場して読み難い本だなと思いながら読み進める。成程エッセイというやつだな。しかも、この作者さん海外経験が長いのかなと思ったら、大学がイギリスだったそう。
カヤック話あまり出てこないなぁと思ったけど、別にカヤックの本じゃない。水辺の本。運河とか、星野道夫とかいきなり出てくる。運河って、小樽運河?じゃないよなぁ。話からして。
中盤からは読みやすい。なぜなら日本の川下り。特に北海道の川と「たのしい川べ」がらみの話。たのしい川べはイギリスのファンタジー文学の原点で、国民から愛されているそうです。たのしい川べの引用部分読んだら、ジーンときました。
読み終えて思ったのは、やはり文章を書く人は違うなぁという。素人的な感想。感性が羨ましい。物語を探しながら川を下ってみたいと思いました。情報を得る本ではない。3回くらい読み返して味わう本。実際今二回目を読んでいますが、すんなり内容が入ってきます。
北海道の川と和歌山の川も行きたい!!!
これから、あの飽きることを知らない海にきかせようという、世界一おもしろいお話なのです。
ケネス・グレーアム たのしい川べ
本に出てくる日本の湖や川
アルファベットでいくつかの湖は記載されています。
実名で余市川、空知川、美々川、西達布川、古座川、小川、瀞峡の記載アリ。
瀞峡
瀞峡のジェット船が何度も通り、カヤックと比べて残念な感じで書かれていますが、このジェット船は慢性的な水量不足とそれに伴う航路の浚渫でのコストがかさみ、運休中です。それから引用の中でに昔のプロペラ船という言葉がてきますが、スクリューではなく、大きな扇風機で進む船です。スクリューじゃないから浅いとこも通れるわけです。
ダムもできていない昔、佐藤春夫の書いた文章ではその貴重さと素晴らしさ、以下に感動したか伝わってきます。いったいどんな絶景だったのでしょうか・・・。
水辺にて著者インタビュー
出版社のページでインタビューが公開されています。
なるほど、仕事場がBカヌーセンターの近くだったのですね。確かにカヤックはボートと違って前に進むよね。うんうん。
渡る、移動する、旅をする、という意識をもうちょっと深く考え進めると、今、世界に沈殿している澱のようなものを解消するヒントのようなものが見つかるような気がしてなりません。
水辺にてインタビュー
作者の香歩さんがのっているボイジャー
ボイジャーは有名なアルミフレームの折りたたみボートのモデル名です。表紙を見ると二人用ですね。ワイヤーが通ってるのオプションのラダーがついている。
確かに、重さ23kgは重い。車に電動エレベーターがついているのも納得。
クレッパーのカヤック
星野道夫があこがれていたクレッパーのカヤック
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カヌーに乗る人は読んでみたらいいですよ。新しい発見もあるかもしれません。私的にはお勧めです。