日本の名河川を歩くという本の内容
ミズガキとは、水で遊ぶガキ(お子様)のことで、1988年に「最後の天然河川、長良川を守れ」と呼びかけた時に知り合った新村安雄さんが、日本の子供たちに命名した名である。彼はこのミズガキを勝手に「絶滅危惧種」に指定した。
日本の名河川を歩く より
この本は長良川河口堰問題の反対運動の中心人物となった天野礼子さんが書いた本。彼女は全国で釣りを行い、日本の川の現状を嘆いた。
この本を書くきかっけは、日本に残る天然アユが遡上する川のリストを作る時に様々な川に思いをはせたことだろう。
残念な川も多いが、開発から守られた素晴らしい川もまだ日本に残っている。そんな川を紹介した新書がこれだ。
どの様な川があるか、リストだけ下記で紹介する。
詳しくは検索で各河川を調べてほしい。グーグルマップで衛星画像を見るのもいい。ワクワクして行きたくなるはずだ。
リストに出ているほとんどの川は水質が良く川下りにも適している。カヌーやパックラフトで有名な川も多い。ぜひ調べてみてほしい。
残念なのは九州の川は二本だけ。昔の環境なら筑後川や川内川あたりが入ってもいいのだろうが、九州を代表する大河川二つは、堰やダム・河口堰でズタズダだ。
名河川私的ベストセレクション10
- 高津川、島根県
- 小国川、山形県
- 藁科川、静岡県
- 四万十川、高知県
- 那珂川、栃木県
- 球磨川、熊本県
- 追良瀬川、青森県
- 釧路川、北海道
- 熊野川、和歌山県
- 三面川、新潟県
日本縦断名河川20選
- 歴船川、北海道
- 赤石川、青森県
- 米代川、秋田県
- 桧木内川、秋田県
- 安家川、岩手県
- 荒川、山形県・新潟県
- 九頭竜川、福井県
- 狩野川、静岡県
- 興津川、静岡県
- 古座川、和歌山県
- 日高川、和歌山県
- 千代川、鳥取県
- 日野川、島根県
- 江の川、島根・広島
- 吉野川、徳島県
- 那珂川、徳島県
- 仁淀川、高知県
- 安田川、高知県
- 伊尾木川、高知県
- 五ヶ瀬川、宮崎県
秘川&湧水10選
- 猿留川、北海道
- 間瀬川、秋田県
- 大芦川、栃木県
- 柳又谷、富山県
- 安居川、高知県
- 西別川、北海道
- 美々川、北海道
- 茂漁川、北海道
- 万水川、長野県
- 柿田川、静岡県
個人的に気になる川
一位の高津川は行きたい。我が家の福岡からは島根だからまだいける範囲。四国もなら仁淀川。四万十も気になるが本によると、なかなか厳しいらしい。北海道なら歴船川、釧路川、西別川。和歌山はどこも魅力的。
ダムや無駄な公共工事につて
ダムと河口堰の罪は大きい。公共工事が欲しいなら、ダムや堰以外で普通に役立つことにやれよって思う。河川行政は明治令和になっても全く進化していない。堤防は相変わらずの土饅頭。
もし適切な河川工事が行われていたら、この10倍はいい川が日本に残っていただろう。それくらい多くの川が日本にはある。
この本には長良川問題についても書かれている。ぜひとも読んでほしい。川猟師さんの声も紹介されている。