ヤッホー。ボヨヨン。こんにちは。
アウトドア大好きの元山岳ガイドでスラックラインが趣味のmomizibafuです。もう20年来の夢だったマイ船を買いました。パックラフトというやつです。
2艇のパックラフトで日帰り・泊りのリバーツーリングをガッツリ楽しんでいます。パックラフトがあれば一気に水辺が近くなります。
パックラフトはお手軽だけど本格仕様に耐える船
カヌー自体は大好きでシーカヤックやマングローブカヌー、ラフティングなどガイドツアーは今までに何度も参加したことあります。ついこれを買う直前にもキャンプの帰りに家族で半日カヌーツアーに参加しました。
パックラフトはまだ購入して1年経っていないのですが、スキを見つけては家族や一人で乗っています。なんでもっと早く買わなかったと後悔するくらいパックラフト良いです。特に水質抜群の川で漕いだら病みつきになります!!!最初は買っても年に何回乗れるかなぁ⁉と思っていましたが、パックラフトは手軽に持ち運べるのでちょっとした隙間時間で乗れます。初期費用は3カ月で回収した感じです。
ラフトというから激しい水流でも乗れますが、自分はそういうのは今のところ漕ぐことは考えていません。買ったのが静水用でしかも二人用のタンデム(フロンティアcw-320)でもありますし。しかし川を下る以上、所々に激しい瀬があるのでやっぱり下りたくはなります。すでにもう一艇一人用も欲しいなぁと思ったりしています。
※追記:3か月後に二艇目を購入。沢や洞窟で使いたくて一人用の軽量なパックラフト(元気商会グリフォンラフトのエクスプローラー)を追加しました。
このエントリーでは自分なりに導き出したパックラフト楽しみ方や良さ、必要な道具などを書いていきますね。
パックラフトで出来ること
パックラフトがあれば水上売店でお買い物出来る
我が家は福岡県南部で柳川市が近いです。ここは観光川下りができるほど水路の多い所ですが、個人で船を持っていれば自由に漕げます。モーターボートは通行不可能で右側通行という通行ルールがありますが、それさえ守れば自由に水路を観光できる!
日本ではここだけ?の水上売店で船の上から注文してソフトクリームを買い、空きスペースで観光船と行き違いながらのんびり浮かぶ。控えめに言って最高です。観光客の方からはむっちゃ羨望の的で見られます。とても楽し気に見えるんでしょうね。漕いでいる子供たちも「それほどでも~」みたいな表情でまんざらでもなさそう。
山間の誰もいないような池で自由に漕げる
少し山の中に入れば誰も来ないような池があったりします。天気は雨予報でしたが、行ってみました。雨もさほど降らずレインウェアを着て家族でパックラフトを満喫しました。水面を見ていると雨粒が迫る様子を肌で感じることができ、新鮮でした。
船でしか味わえない景色が沢山待っています。ずーっと気になる池とかありません?そんなところで自由に漕げます。もしかしてこの池に船浮かべたの自分が世界で初めてじゃなかとうかとか思ったりします。
子供だって楽しめる
二人用のタンデムタイプのパックラフトを買ったので子供と乗れます。大人+子供2人や大人二人+子供もギリギリokです(一人でも普通に使えます)。子供はすぐ漕ぐのをやめてしまいますが、楽しいのは間違いない。カヌーなんてどこが楽しいの!?と文句を言いながらも明らかに楽しんでいます。表情を見たら楽しんでいるのは丸わかり。網や水鉄砲、タコ眼鏡を持ち込んで遊びながらの川下りです。
パックラフトとPFDが遊びのアイテムとして加わると一気に川遊びがグレードアップします。使うかどうかわからないけど、とりあえず持って行っとこう!ができるのがパックラフトの楽しさ。
タンデム艇なら一人が泳ぎながら下ることだってできる。夏場は良く家族で泳ぎに行く人にはパックラフトはお勧めです。大人はパックラフトで下りながら、子供はぷかぷか流れる。足がつかないところでも流れが緩やかならPFDをしっかりつければ何の問題もない。でも、激しい所は子連れでは下れません。
地元の川を下ろう
ここは清流と言われている川ですが、中流域ではそんなきれいな水ではありません。でも、のんびり下るだけでアウトドア満喫。カヌーツーリング。パックラフトの旅。徒歩とも組み合わせ可能。
海まで下りたいと思っています(後日複数回に分けて達成)。もちろん、キャンプ地のめどがつくなら途中でキャンプもできます。
リバーツーリングは一日に15~20km下れます。時速は3~5km。下流域で向かい風の場合は、漕がないと全く進みません。つらいけどそれが楽しい!文句を言うのではなく気合で漕ぎます。下流はつまんないという人もいるようですが、自分はとても楽しんでいます。
パックラフトの本領が発揮できるのはホワイトウォーターという意見には何の異論もございません。自分もそう思います。しかし、それは同時にほぼすべての川で使えることを意味します。つまり、「パックラフト最強!」なんて誰もいない川で叫びたくなるほど、優れています。
ホワイトウォーターも行ける!!!
いわゆるホワイトウォーターも漕破できるのがパックラフトの利点です。ホワイトウォーターは川や水量により様々難易度がありますが、パックラフトのタイプによって下れる限界が違います。一般人が楽しめるのは瀬が連続しない素直な急流くらいかな?激しそうな瀬に入る前はいったん降りて近くでスカウティングして侵入ルートを決めます。難しそうなら歩いてポーテージして避けます。
ホワイトウォーターにに挑戦する際はシッカリしたPFD(ライフジャケット)とヘルメット等の準備が必要で、再上艇の練習などが必要です。 パックラフトの再上艇は簡単ですが、できない人もいます。腕力で這い上がるのではなく(艇がフリップしてしまう)水平移動で滑って乗る感じ。一度どんな感じか試したらいいですよ。体が流された場合の態勢や立て直し方は事前に練習しておくべきです。
※転覆の可能性のあるラフティングを楽しむような川は複数人で下るのが望ましいです。一人はリスクがあります。特に連続して瀬が続く川は難易度が高いです。
ツーリングキャンプで河原独占も楽しめる!
荷物を積んでツーリングキャンプもできます。荷物を積み込むので激しい流れのない中下流域が適しています。誰も来れないような河原でのキャンプは極上の気持ちよさです。
誰も来れない河原なので、素っ裸で焚火の世話をしていました(ここだけの話)。無人地帯とはこういうことかぁと、シミジミ。この体験だけでもパックラフト神!世の中にはまだまだ未知の体験があるということを裸で実感。あなたもすぐさまパックラフト買いましょう!絶対後悔しません。
パックラフトでのリバーツーリングこそ、パックラフトでやるべき事。
パックラフト無人島キャンプも夢ではない。海でも使える。
河口まで下って海に出たので無人島まで渡ってキャンプをしました。子供と二人で最高の時間が過ごせました。ただ、海は川と違いどこに流されるかわかりませんので、島の選定は慎重に。波や流れの無い内海で使うものと思っていた方がイイです。なるべく陸地から離れない使い方をする必要があります。
船で無人島にわたってキャンプとか夢みたいな冒険話ですが、いい島さえ見つければ意外に簡単です。パックラフトは荷物は沢山詰めるのでキャンプは余裕です。
正直、誰もいない河原キャンプとか無人島キャンプを体験してしまうと、キャンプ場に泊まる気が無くなります。金払ってキャンプするとかアホくさい、そんな毒を吐きたくなるほど。
秘境の川でリバートレッキングも可能
水深のある場所はパックラフトで通過し、浅い箇所は歩く。パックラフトを引きずったり、抱えたり、頭に乗せて歩きます。パックラフトを長時間運ぶ際はパドルをロープ等で固定し、そのパドルを持つと扱いやすい。
パックラフトはカヌーよりも水深の無い浅い川でも使えます。上流で使えるということは水質の良い川で漕げることを意味します。場所によっては沢登りの領域でも使えるのです。
なんと洞窟探検(ケイビング)でも活躍
この洞窟は入り口を泳ぐ必要があり、小学生には酷なのでパックラフトで入洞しました。1㎞ほど迷路のようなルートを歩いて最奥の地底湖まで行ったら、パックラフトで更に奥に進むという大冒険。
狭い所もパックラフトは通れます。横幅がギリギリの場合は空気圧を減らすと進みやすいです。パドルは無くてもハンドパドルで進めます。
パックラフトの良い所・特徴
パックラフトの長所はそのコンパクトさ。持ち運びやすく、膨らましてからも川で気軽にひょいッと持ち上げて移動可能です。パックラフトと一般的なカヤックを比べたら天と地の差があります。家族分を車に入れることも可能ですし、電車や徒歩での移動も楽。バスとも相性がいいです。徒歩移動が楽というのは大きな点で、川を下ってから背負って歩いて出発点まで戻ることが可能です。先日午後から、4㎞川をくだって4㎞歩いても戻りましたが散歩気分でした。時間があるのなら10㎞下って歩いて戻ることは十分に可能ですし、もちろん電車やタクシーも気軽に使えます。自転車と組み合わせる使い方も有名です。ちょっとしたドライブのついでに池や湖で漕ぐこともできます。
他の長所としては高い安定性。直進性を犠牲にしていますが、浮力が非常に高いのでちょっとしたバランスでひっくり返るってことがありません。さすがラフティングボート。艇がひっくり返っても中に水が入ることが無く、再上程も素早く行えるのも利点です。
重さは一人用だと3㎏~4㎏ですが、シート等の付属品で+1㎏となります。二人用は更に+1kgですね。
軽量シンプルな冒険タイプは3㎏以下です。
注:丈夫で厚めの塩化ビニール(PVC)を採用したパックラフトもあります。重さが3倍ほどです。ココペリのXPDやリーコンなど。小型軽量のパックラフトの利点が無くなっているので個人で購入には魅力を感じません。耐久性があるので主に業者のツアーなどに向いた商品です。間違って買わないように注意してください。ココペリはPVCの方が安いので間違って買う人がいるようです。
パックラフトの苦手なところ
直進性は低いです。漕ぐと左右にぶれます。ふつうのカヌーと比べたら運動性は半分以下(いや、それ位以上)といえるでしょう。スピードも遅く、漕いでもあまり加速しません。スピードを出そうと強く漕ぐと船体が回ってしまうのは普通のカヌーとかなり違います。ボトムが平らだから、パドルの推力を直進だけに使うのがほとんどできません。パックラフトの形状は自力で漕ぐ使い方には全然向いていない。
パックラフトは船体も大きいので風の影響を受けやすく、押し戻されます。川を下っているはずなのに、風で川を登ってしまうという笑えない状況になってしまいます。無風状態で水流が無ければ漕ぎつづけても時速3㎞で歩く速さでしか進みません。強風ならもっと悲惨。パックラフトが最も使いやすい環境は、流れのある川です。川の流れで勝手に進んでいき、パドルで姿勢制御だけするのが最も本領を発揮できる船です。
パックラフトの本体生地は丈夫で普通に擦るくらいでは殆ど問題ありませんが、鋭利な岩と接触すれば空気が抜けることが予想できます。ほとんどのモデルがチューブ部分に穴が開けば沈没してしまいます。パックラフトは丈夫と言われることもありますが、自分に言わせれば弱い船です。ナイロンの布に空気や水を通さないTPU(サーモプラスチックポリウレタン)コーティングをしているだけです。なので本体を守りながら大事に使う気持ちは必要です。当然ながらPFD(ライフジャケット)は必須。経験を積めば船を傷めない乗り方が身についてくると思うので、大事に乗りましょう。パンクが心配な方は二気室タイプを選ぶと安心です(バルブが二か所になるので準備と片づけは少し面倒になる)。
ボトム部分はチューブ部分よりさらに丈夫ですが、岩の形状によりあっさり破れる時があります。浅瀬ではボトム部分に体重がかからないようにしてください(足や体をチューブに載せると体重が分散されて底を擦ることを減らせる)。モデルにより生地の厚さが微妙に違い、当然ながら厚いほど丈夫です。
環境によっては一度の使用で傷だらけになるってこともあり得るかもしれません。自分はダム湖やのんびり川下りのために静水用を買ったので大事に乗るつもりです(追記:既に床に穴が開いたが・・・)。
スケグというフィンもあり、直進性を上げる効果があります。自分も一時期使ってました。使えるなら無いよりあった方が絶対いいけど、無くてもどうにかなる感じ。
経年劣化が激しいのが最大の弱点かも
パックラフトはコーティング生地を立体的に張り合わせてテープで補強して作られています。ですので、接合が劣化して接着力が落ちてくると最悪です。フリマサイトなどを見ていると購入3年ほどで一部接合が剥離している本体が出品されていました。インフレータブルSUPのブログを読んでいると、寿命は3年から5年だとか(パックラフトはSUPより圧力は低いからもう少し持つはずだけど) 。確かに便利さ抜群のパックラフトですが、経年劣化が最大の弱点と言えるでしょう。「パックラフトは鮮度が大事な生もの」買ったら大事に保管せずガンガン使うべきですね。中古購入の際は、製造(購入)5年以上経った物は例え未使用でも入手は避けるべきかもしれません。崩壊テストしながら乗っているようなもんです。
ということで、少しでも長く使うために保管方法にも気を使う必要があります。乾かして保管するのはもちろん、高温多湿の場所では保管せず、ゆったり三つ折り程度に畳んで置いておくのがイイでしょう。
現場でも直射日光に当て続けて熱くなりすぎるのもダメージを与えると思います。自分のはまだ購入1年たっていないのに一部エアークッションの接着がは剥がれそうになっています(熱で接着するタイプだったので、アイロンで再接着した)。暑いアスファルトの上などに広げるのもやめましょうね。
パックラフトするのに必要なもののリスト
以下が必要な道具です。パックラフトとパドル、PFDが必須。基本3点セット。パックラフト本体を買えば、シート等のオプションは付いてきます。一部のモデルで床に敷くマット等を別に用意する必要があります。
- パックラフト
- パドル
- PFD(ライフジャケット)
- ロープ
- エアポンプ(ポンプバック)
- ドライバック
- 靴
- 流水域ならヘルメットとスローロープ
大体いくらかかる?
ソロ・流水を想定すると、パックラフト本体が6万~15万。パドルとPFDが2万。ってとこでしょうか。初期費用はそれなりにしますが、漕げる場所さえ見当がつくのなら何度も使えるのでお得です。中古でも買うことは可能ですが、パックラフトは接合が劣化し始めたらアウトなのでなるべく購入時期が新しいのがイイでしょう。
パックラフト本体
パックラフトはアウトドア用品店で売っているときもありますが、基本は通販での購入になります。大手通販サイトにも売られています。自分が購入したのはフロンティアのタンデム。タンデムは子供と一緒に漕ぎたいならおススメです。一人でタンデムモデルを使うのもokです。荷物がたくさん載り、スペースがあるのでいろいろ余裕があります(昼寝しながら下ることも可能)。まぁ、基本的には大人なら一人用をそれぞれ買うべき。パックラフトは膨らましたまま移動したりするときの便利さこそが利点だと思うので、なるべく一人で使おう。
メーカーがいくつかあり、アルパカ・ココペリ・MRS・フロンティア・グリフォン等があります。値段や在庫状況が違うからお好みで選んだらいいですよ。友人に経験者がいるなら聞いてみるのもいいでしょうね。オプションやアフターパーツの豊富さとかもチェックしたいいです。よくわからないメーカのモノは避けた方がいいかもしれません。ほとんどが輸入品なので、少しでも安く買いたいなら個人輸入という方法もありますが、発送まで半年ほど待つ例もあり、そんなに待つなら国内在庫から買って楽しんだ方が勝ちな気がします。
パックラフトは大きく4タイプに分かれます。ノーマルなオープンタイプ、オープン+スプレーデッキ、水が排出できるセルフベイラー、軽量化最優先の冒険タイプ。極端に軽いモデルは生地が薄いので注意。他にもモデルによっては2気室タイプもあり、万が一パンクした時に完全には沈まない。
どんなシチュエーションで使いたいか?ホームリバーはどんな感じなのか?で買うパックラフトのタイプを決めましょう。にホワイトウォータをガンガンしたいならセルフベイラーだろうけど、その性格上少し水がたまり、少しもっさりぎみになるそうです。完全な流水向けは旋回性能が高いかわりに、直進性がないのでツーリング向けにはあまり向かないのかも。とりあえず、買いたい人はメーカーによっては静水と流水のハイブリッドタイプがあるのでそれを買うの良いと思う。
パドル
パドルスポーツでは二つに分割できる2ピースタイプのパドルが最も普及していますが、パックラフトではさらに短くなる4ピースタイプが似合っているとは思います。
高級品はグラスファイバーやカーボン素材などで軽くなっています。2ピースタイプの方が安いし商品点数も多いので初心者のうちは2ピースで十分でしょうが、持ち運びを重視したいなら最初から4ピースを買う方がイイです。→後で4ピースが欲しくなって買いなおした。車移動しかしないなら2ピースでも問題ない。
パドルの長さは2m10㎝~30㎝が大人用の標準サイズですが、パックラフトの場合深く座ってしまうので短いと船体に擦れる時があります。座面の形状でベストな長さは変わるのかもしれません。
普及品はシャフトがアルミでブレード部分がプラスチックです。ほとんどのタイプで水が垂れないようになる、返しのようなものがついています。水を各部分をブレードといい、形はいろいろあるのですが、最初は特に気にしないでいいと思います。ジョイントの部分で角度が変えられます。
パドルを落とした時に無くさないようにするゴムコードのようなリーシュが付属しているパドルもありますが、沈して流される際に何かに引っかかるので使用してはいけません。
PFD(ライフジャケット)
ピーエフディー、PFD、パーソナルフローテーションデバイス(Personal Flotation Device)は必須です。いわゆるライフジャケットですね。
命に係わる以上ホワイトウォーターに挑戦する気があるならカヌー用のモデルを選ぶのがイイでしょう。高くなりますが、命にかかわるのでちゃんとしたメーカーのモノが良いです。
自分はモンベルのを買いました(リバーランナー)。ポケットがあるとスマホ(防水してコードをつける)が入れられるので便利です。サイズを確認して買ってください。
子供は専用に買う必要があります。ジャケットが脱げないよう股下にストラップがあるものが安心です。幼児の場合は首を支えるPFDが安心。というのも、PFDはあおむけになるのが大前提。小さい子はうつぶせになって顔をあげられらないケースがあるので頭を持ち上げるような浮力が必要になります。
ロープ類
パックラフトは前と後ろにロープを通すところがあるので通しておこう。通しておかないとパックラフトがつかみにくい。それから、レスキュー用にもスローバックという物があるので検討したい。ロープは水に浮くかどうかが重要なので、フローティングロープから選ばえばいい。スローバックはホワイトウォーターに挑戦するときは必須。投げ方も練習しておこう。
自分はモンベルのを買いました。ロープはある程度太いので本来の用途以外で丈夫なロープが必要になった時も使えます。例えばダブルで使えば緊急的な懸垂下降なども可能です。
ポンプバック、電動エアポンプ
パックラフトは空気で膨らませますが、電動のエアポンプはタンデムを使う自分には必須レベル。パックラフトには付属品としてポンプバックがついてきますが、当然ながら人力で空気を入れます。確かにこれでも空気は入れられますが、人の力が必要です。並行して他の準備作業ができません(シートなど他にも膨らませる物があるし)。
電動だと注入口にセットすれば放置(外れないように工夫は必要)。他の準備をしている間に沢山の空気が入れられます。ポンプというよりブロワーって感じ。撤収時も空気を抜くことができ、コンパクトにできます。屋外で綺麗に空気を抜こうとすると地面に押し付けることになり、石などで傷つける可能性もあります。電動で抜けば最小クラスまで小さくできるのでザックにも収納しやすいです。一人乗りパックラフト使うなら膨らますときは無くてももいいけど、やっぱり撤収時は欲しい。そんなアイテム。撤収時のスムーズさはあると無しでは大違い。
FLEXTAILGEARというメーカーのモノを使っていますが、家で充電すればパッククラフト5艇くらい膨らませられそうなくらい容量もあるし、パワーも十分。アタッチメントが複数付属しており、一番合うものを取り付けて使います。なるべくパワーのあるものを選びましょう。
ポンプバックも電動も忘れた場合どうすればいいか?車のエアコンの吹き出し口に押し当てると、なんとパックラフトは膨らみます。力は弱くても風量さえあれば膨らみます。泊まりや遠征の際は予備もあると安心。
空気について
最後は口でパンパンになるまで空気を入れますが、水につけると冷えて空気圧が下がります。追加で吹き込みましょう。
逆に、冷えた状態でパンパン空気を入れて陸に上げていると空気が膨張しすぎてパックラフトがパンクしそうになります。そういう時は空気を少し抜いておきましょう。マットなどの本体以外のパーツにも注意してください。
防水バック
防水バックはドライバックと言われる道具です。入り口を3回ほど巻けば一応防水(完全防水ではない)。漕ぐときに必要ないものすべてドライバックに入れます。濡れている状態で一度開けると中に水が入ることもあるのでので、財布などはジップロックなどにさらに入れた方がいいですよ。
カヌーに乗るときは余分なものはすべてバックに入れておくべきです。なるべく空気も入れて密閉しておくと浮力体にもなります。
できるなら半透明で細長いものがツーリング等でも使いやすいです。大きなものを買う時は多少重くても丈夫な物の方が絶対いいです。というのも、雑に扱いがちになってしまうので薄いものだと穴が開く可能性があります。
有名メーカーではシールラインとかシートゥサミット、Expedがあります。
有名メーカーでもあまり軽いのはウルトラライトパッキング用でザック内で使うことを想定されているので注意してください。
スマホやデジタルグッズの防水
スマホを防水した方が安心ではありますが、夏場だと高温になりやすく熱でダウンします。静水なら落とさないように注意してそのまま使っていますが、多少でも激しい場所はすぐずぶ濡れになってしまうのがパックラフトですので、ほとんどスマホをいじる時間はなく最初からドライバックに突っ込んでいます。理想は防水してPFDのポケットに紛失防止の紐をつけて入れておくことです。もし身一つで流されても連絡手段が確保できます。このあたりは状況をみて判断してください。
映像を撮りたいならアクションカメラが使いやすいです。ヘルメットや船体にマウントを接着して使いますが、接着は何かの衝撃で外れることももあるので注意してください。自分は一度川に落としそうになりました。
ウォーターシューズ的な
靴はウォーターシューズのようなスニーカータイプを履きます。裸足でもいいんですが、川だと降りてあるくケースは結構ありますから。サンダルは水中を歩くとき抵抗が大きく、アウトドア用のしっかりしたタイプでも適しませんし、船内で嵩張り邪魔です。
自分はアディダスのボート用の靴を使用しています。スニーカータイプだと歩きの距離が長い時でも疲れにくいですが、濡れた状態で長距離を歩いて汗をかくと臭くなりがちなの短い距離ならサンダルタイプが好きです。
浅瀬でパックラフトを引きながら歩くこともありますが、皮膚が濡れた状態で歩くと普段は問題が無くても擦れて痛くなったりする場合があるので注意してください。砂も厄介です。靴下履くのはお勧め。ただし、サンダルは水の抵抗がデカいのが最大の欠点です。サンダルは移動やキャンプ地用とするのもいいですね。
パドルスポーツ用の靴が一番いいのかもしれません。
※個人的に気に入っているのはべアフットシューズです。乾きやすいし、滑らないし、水の抵抗が少ない。あんまり使ってる人はいないですが、目からうろこの快適さです。試してみてください。
服装は?
服装は適当だけど、ゴアテックス素材だと濡れずに快適でした。夏はTシャツ短パンで晴れていれば問題なし。
帽子は必須ですね。冬は濡れたら寒いのでドライスーツなどを検討してください。カヌー用の服装が売っているので調べてみてください。
帽子のお勧めはサンデーアフタヌーン。ホワイトウォーターならヘルメットはぜひ。動画でヘルメット割れて頭から血を出しているの見たので、沈するような川なら被った方が安全。
漕ぎだす手順や技術は徐々に身につく
パックラフフトでやることは膨らます→乗り込む→遊ぶ→陸に上がる→片づける。なので単純で難しいところはありません。ただ、水にかかわる以上安全には気を配る必要があり、まったく初めての段階なら本などで最低限の知識を予習しておくのがお勧め。
カヌーの本を買えば静水ならほとんど必要な知識は記載されています。流水に対する情報も記載されtれいますが、初心者がソロで流れの激しい所に行くのは危険。最初は静水慣れた方のは必須。近所にガイドが案内してくれるツアーなどがあればまずそれで体験するのもいいでしょう。特にホワイトウォーターの激しい川は命の危険にもつながるので、いきなり挑戦するなどは絶対にやめてください。
少し古くてパックラフトの記載がない本でも、大まかま基本は同じです。
パックラフトは丈夫とはいえ簡単に破れるから補修しよう
浅瀬であっさり破れました。幸いボトム部分だったのでパンク状態にもならず3.5㎞問題なく漕ぎました。片づける時に破れに気づきビックリ(なんか水が多いと思った)。破りたくない人は全力で浅瀬は回避すべきですね。もし擦りそうなときは歩くべきですが、ぎりぎり行けそうなときは破れないようになるべく人間の体重がボトム部分にかからないようにしましょう(体を浮かせる感じ、もし降りるときはお尻をチューブに載せて足を外に)。
付属リペアキットで修理しました。問題となるのは空気のが入るチューブ部分の破れでしょう。川の真ん中に放りだされることになります。なるべく大事に使いたいですね。
緊急時は防水テープを利用して応急的な修理をするしかない。自分は農業用のハウス用のテープを必要な分だけ持って行っている。泊まりの際はギアエイドの応急リペアキットを持っていく。
応急処置はゴリラテープでok
持ってて安心ゴリラテープ。パックラフトのガイドさんも愛用。応急処置のつもりでも1年以上持ってしまうタフさ。
まず、どんな川・池か知ること
まずは自分が知っている川や湖で使いましょう。乗る場所と降りる場所を事前に確認して漕ぎましょう。全く知らないところにいきなり行くのは、不安もあるのでまず下調べして漕ぐのがイイです。特に川。とにかく堰が多いので、危険もあります。
ネットで探してもあまり個人のカヌー情報ってのは埋もれて出てきにくいですね。ガイドツアー等の情報ばかり出てきます。
パドルをシート下に入れ込んで肩に担いで移動可能です。あまり長い距離はきついですが、特に苦もありません。これこそパックラフトの利点。担ぐことを考えると余計な荷物は持たずに最小限にしておくべきですね。
パックラフトの本も出ました
パックラフトのQ&A
- Qパックラフトのおすすめメーカーは?
- A
日本で買いやすく利用者が多いのはいのはココペリ、フロンティアパックラフト、MRS、元気商会などです。価格は安くて7万円台、ホワイトウォーター用だと10万円前後から。
- Qパックラフトでキャンプ、釣りや自転車もできるの?
- A
パックラフトでのツーリングキャンプは定番です。自転車は鋭利な部分が多いので、パンクしても保険がきく2気室タイプが適しています。釣りも可能ですが一般的なカヌーの方が適しています。
まとめ
まだまだパックラフトビギナーですが、とても楽しめています。なぜなら、自分のカヌーで漕ぎたいって学生時代からずっと思っていましたから。ドライブ中もいい川や湖を見つけたここで漕ぎたいなぁとよだれを垂らしていました。
自分の船で川下り。夢のようです。視線を変えれば様々な場所でパックラフトが活躍するはずです。日本には川そのものは多い。ただ、開発等で勿体ないことや悲惨なことになっている川も少なくありません。それを嘆くのも、川が好きになったから。
半日あれば楽しめる。一日あれば思いっきり遊べる。そんな趣味だと思います。どこかいい水辺ないかな?とグーグルマップとにらめっこ。新規開拓も楽しめる。
最後にお買い物情報
自分が使っているパックラフトなど
二人でツーリングキャンプ(しかも無人島)が目標でタンデム買いました。
ソロ用も欲しい!もちろん流水用のスプレスカート付かセルフベイラーも気になる。キャンプツーリングをしたいならチューブ内ストレージモデルがを選ぶのと便利?(無人島に行ったときそう思いました)。
パックラフトはホワイトウォーターでがっつり遊びたい人、ツーリングで川下りをしたい人の2パターンになるでしょう。
パックラフトのおすすめ
ソロで川下り、激流は下らない→軽量シンプルタイプ
ファミリーで使いたい→タンデムのパックラフト
激流ばっかり下りたい→セルフベイラー、スプレーデッキ、流水用の形
激流も静水も→ハイブリッドタイプ(セルフベイラーやスプレーデッキはないが十分な浮力がある。)
冒険的に変な場所(小さな川・水路)で使いたい→軽量シンプルタイプ
ツーリングキャンプをしたい→静水一人用の大型、軽量シンプルタイプ、ストレージ付き
海で使いたい→全長が長く、ストレージ付き、セルフベイラーはダメ。
とにかく安く→リッチなゴムボート的な船がアマゾンで売っている
とにかく軽く→冒険軽量タイプ
釣りがしたい→どれでもいいが、全長が長いと楽
川で昼寝しながら下りたい→タンデムタイプ
冬でも暖かいパックラフト→スプレーデッキ
海にも行きたい→セルフベイラー以外
主な取扱店
最後に自分が所持しているパックラフト用品のリスト
- フロンティアパックラフト CW-320
- 元気商会 グリフォンラフトエクスプローラ
- モンベル リバーランナー
- Anfibio Buoy Boy (Bボーイ)
- nortik オールラウンド ファイバーグラス パドル 220cm
- FLEXTAILGEAR – MAX PUMP PLUS
- ヘルメットはペツルとクライミングテクノロジー
- ドライバック各種