熊本県、緑川水系(江津湖・浮島神社・周辺水路)にタナゴ釣りに行って釣れたのは?

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お魚ガチが書きました
すまら

自然大好き一家で自然保護協会家族会員。自然観察指導員 。熱帯魚はベタ、日本淡水魚はタナゴその他を20本以上の水槽で飼育中。
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熊本県内に生育するタナゴの種類は?

まず、熊本県内のタナゴについて記載します。

熊本県の熊本市周辺は湧水が多く、さらに水田が多いためにタナゴに適した環境です。全国的にも数や種類が多いことで知られています。特に貴重なセボシタビラがいまだに生育している場所があったりして、全国的にみればタナゴ釣り師にとっては注目度の高い地域です(九州人にはタナゴは人気無いけど)。タナゴ好きのバイブル「日本のタナゴ」によると熊本県内には以下のタナゴが生育しています。

  • アブラボテ
  • ヤリタナゴ
  • カネヒラ
  • カゼトゲタナゴ
  • セボシタビラ
  • ニッポンバラタナゴ(タイリクバラタナゴと混血が進んでいる)
  • イチモンジタナゴ(琵琶湖より移入の国内外来種)
  • タイリクバラタナゴ(外来種)

県内では菊池川水系、緑川水系、球磨川水系、川内川水系と県内の主な水域に何かしらのタナゴが生育しているようです。最も生育範囲が広いのがヤリタナゴ。次にアブラボテ、カネヒラ、カゼトゲ、イチモンジ、ニッポンバラ、セボシタビラの順となります。国内移入種のイチモンジタナゴは県内全域には多くありませんが緑川水系に高密度に生育し、セボシタビラは絶滅危惧種で飼育も販売も禁止されている希少な種類となります。
注意すべきはタイリクバラタナゴで県内に広く分布しており、熊本県でもニッポンバラタナゴとの混血が心配されています(2008年の論文では球磨川水系はほぼタイリクバラ、緑川水系でも40%ほどタイリクバラとなっていますpdf)

熊本でタナゴ釣りをする際に適した時期は春から梅雨までが婚姻色が綺麗で水路の水量が安定しておりベストシーズンといえるでしょう。湧水の場合は水量と水温が一定しているために、多少時期などが変わってきます。

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まずは、江津湖へ

江津湖は凄いところです。熊本市内は湧き水が豊富な街でとてもきれいで冷たい川が流れており、江津湖はそのような川や水が集まるところです。なんと熊本市の水道はすべてミネラルウォーターという水資源豊かな場所なのです。

これらの湧水関連の池や川には沢山の魚や生物が生育しており、水遊びもできます。

今回の江津湖で遊歩道を歩きながら見かけた魚は、ウグイ、フナ、カワムツ、オイカワ、ムギツクでした。
近所の人で釣りをしていた魚好きファミリーに聞いたところ、タナゴは今の江津湖にはあまりいないとのことでした。どうやら数年前に大規模な浚渫工事があり二枚貝がほとんどいなくなってしまったそうです。

流れなどの非生物的環境特性と人間が実施した江津湖における浚渫工事の社会的環境特性の変化が生物生息環境の変化に及ぼす影響について検討を重ねた結果以下の結論を得た。

1) 二枚貝は上江津湖では確認できず浚渫の影響でほぼ消滅したと考えられる。

2) 二枚貝の生息地は湖内では下江津湖の庄口川流入口と竜の鼻の 2 箇所のみであった。

4) タナゴと二枚貝の生息地は限られた場所のみであり範囲も狭いため絶滅の危険性が高い。

5) ドブガイが確認された地点はわずかで下江津湖で大規模な浚渫があれば湖内での消滅の危険性があり、点在する生息地を対象とした小規模の浚渫であっても消滅の危険性がある。


湧水湖におけるタナゴ類の生息状況と社会的・非生物的環境特性の影響について

あと、江津湖のタナゴは少し深いところにいるそうです。つまり、岸からは見えないということですね。

※もし江津湖でタナゴを釣るならボート乗り場の桟橋が良いとの情報もありますが、ボート屋さんに直接聞いたところ今は桟橋では釣り禁止ということでした。確かに、カワムツに交じって数は少ないですがタナゴもいました。

キレイなエビモ

次男はここで水遊び。網でミナミヌマエビをたくさん捕まえていました。草を探ったらいくらでも獲れるとのことでした。

江津湖にはタナゴはいるのは間違いありませんが、初見では江津湖では釣るのは難しそうなので釣りポイントを探し移動します。

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次に、浮島神社へ

オオカナダモ、ウォーターレタス

情報収集のために釣り人が多い浮島神社に行ってみました。とてもきれいな池で、ティラピアが悠々と泳いでいました。

浮島神社方面は釣りが禁止ですが、公園側なら釣りも可能です。ちなみに、浮島神社には釣り好きならほしくなるウキ型お守りが売られています。「うかる」ので受験用にもピッタリ。もちろん、釣りも運気アップに違いなし!

超レアなお守りはぜひゲットしよう

フナ釣り?のお爺さんたちがたくさんいたので、タナゴのことを聞いてみましたが、ここにはほとんどいないとのことでした。シビンタ?(九州でのタナゴの別名)と怪訝な顔をされました。まともな情報なしで、やはりタナゴは釣りのジャンルとしては相当マイナーなんでしょうね。

池ではなく、水路の方が釣れるだろうと教えてもらいましたが、タナゴはいずれにしてもあんまりいないから釣るのは難しいんじゃないか?みたいな感じでした。

オヤニラミは結構いるみたいで岸近くでみることができましたし、おじさんたちもオヤニラミなら釣れるよと教えてくれました。

ドローンでも撮影

トイドローンを飛ばして撮影してみました。
とても透明度の高い池ですが、季節によってはもっと透き通っているはずです。

水路を捜索

手前は特定外来種のオオフサモ、ウォーターレタスも多い。

イチモンジタナゴがいそうな水路を探して車を走らせますが、行き当たりばったりではやはり厳しいものがあります。数か所見た後に、小魚がいるところを見つけたので釣ってみました。

エサを付けて釣り糸を垂らすと、タナゴのアブラボテ、イトモロコ、カワムツ、タカハヤが釣れました。タカハヤは熊本市周辺の湧水池には高確率で生育しています。他にもフナや鯉、その他たくさんの淡水魚が泳いでおり、かなり密度の濃い水路でした。時期的には7月は水量も多く魚も活発でベストシーズンともいえるはず。

おそらくこの水路は小物釣りの水路としてはアタリの部類で、もう少し流れが停滞気味なら他の種類のタナゴも多かったんだろうなぁと。ボテのいるところにはカゼやヤリなどは少ないけどいる時がありますから。水中画像で見るとよく一緒に群れています。

アブラボテは今年生まれた新子でしょう。アブラボテは食欲大せいでよく釣れますし、どんどん大きくなります。

我が家で稚魚時代から育てているアブラボテも同じくらいの大きさになってきました。

まとめ

熊本市周辺でイチモンジタナゴをつりたかったけど釣れませんでした。やはり旅行先で釣りのポイント探しは難しいです。
次に行くときはグーグルマップなどである程度目星をつけていくことにします。釣り好きの人に聞けば何とかなるかなと思っていましたが、九州でタナゴ釣りは超マイナージャンル。

中々情報はありません。やっぱり自分で探せってことですね。

ちなみに熊本市内にある釣り具のポイント(大型釣具店)で店長らしきオーラの人にタナゴ釣りスポットを聞いてみたのですが、よく知らないけど浮島神社かなぁ・・・とのこと。いや、そこで毎日釣っているお爺さんが浮島神社にはあんまりタナゴいないと言ってたんだけど・・・。確かにタナゴ用品はあまり売っておらず、福岡(柳川店)の方が充実していました。やっぱ熊本はタナゴ釣りはマイナーなんでしょう。

追記:後日イチモンジタナゴが釣れました。

このエサお勧め。ちょっと作りたいときはやはり便利。

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