65mをプーリー6個で引く、そしてハンドアッセンダーの実力に驚く

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slackline.jpを書いている人
歩き方

2009年からスラックライン乗ってます。国内旅程管理主任者、日本山岳ガイド協会公認ガイド(自然Ⅱ登山Ⅲ山岳Ⅰ)、NACS-J自然観察指導員。アウトドア好きでキャンプ、星、植物、お魚好き。
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65mをセミスタティックロープ22mでセッティング


先日ロングラインをやった場所でまた乗りました。65mです。多少風があったけど、一人でのんびり楽しみました。65mなんでプーリーシステムのロープは22mじゃ足りないかなぁって思っていましたが、なんとかギリギリ足りてテンションも確保できました。プーリーはいつもやってるダブル2個、シングル1個の計5個で6:1システムです。

先日公開したロングラインに必要なロープの一覧表で使った計算式を使うと、6:1システムなら39メートル必要という数値が出るんですが、22mで張れた訳です。前提の支点間距離の10%という数値が、実際はもっと少なくても良いということかもしれません。今回は比較的伸びにくい部類のスラックプロのラインだったからこそ張れたのかもしれない。

支点間距離65mをプーリー6個で引く

いつもは、(6:1)*(5:1)の30倍力で引いているんですが、今回は(6:1)*(3:1)の18倍力で引いいてみました(ブレーキの摩擦は考えない数値)。つまり6:1システムをロープクランプ1個と、プーリー1個追加しただけ(いわゆるZリグ)で引いたということです。プーリの数は6個ということになります。

魔法のアイテム、ハンドル付きアッセンダー

そして、手元にはハンドアッセンダーを使いました。
ロープクランプはペツルのベーシックをいつも使っているので、それで折り返し回数が足りない場合に使ってみようと随分前に買ってたんですけど、ベーシックにダブルプーリーつなげて引く方法が気に入っていて、全然使ってませんでした。しかもこのハンドアッセンダーは安物で、作りも安っぽく、カムの形状も残念な形状(棘ががぜんぜん尖ってないんですよ!プンッ!プンッ!痛いくらい刺さってくれなきゃダメダメ!刺して止めるのか摩擦で止めるのかハッキリしてくれー!)なんでいままでロクに使ったことなかったんです。中途半端な形状に、さらにプーリー効果を加えてもし滑らせたら、ロープの方を削ってしまいますからね。尖ってないほうが、良いという主張している人や製品もあります。ハイテックのカムなどはあまり尖っていないようです。一番ロープにやさしいのはプルージックでしょう。レスキューの本などのリギングではプルージックでが紹介されていることが多いです。プルージックでやったこともありますが、遊びがでるので効率が落ちる、特に窮屈になると力が発揮できない感じ。それに、面倒といえば面倒。最初はアッセンダーを使って、硬くなってきたらプルージックとかが理想的といえば理想なのかも。でも、あんまり強く引くとプルージックでも滑ってロープ痛めると思います。結局はベーシックが一番だと思います。レスキューセンダーも滑る可能性がありますし、滑ったこともあります。

今回、ロープを引くハンドルとして使ってみたところ、非常に力が入れやすく、ビックリしました。今までは適当に手に巻いたりして引いていたのですが、ハンドルがピタっと指にフィットしてすごく力が入れやすい。カム部分は萎えてしまう作りですが手元で引く分にはプリー効果も掛かってないので問題なし。ハンドルの形状はゴムの成形がいい感じで文句なしでした(ペツルのコピーっぽい?)。
それにもう一方の空いた手を添えて両手で引くと、気持ちいぐらいに力が入れられます。しっかりしたハンドルがあるだけで、二倍力になったような感覚です。一人でも気持ちよくテンポよく引けました。ハンドアッセンダーの移動もサクサク行えます。今まで持ってきてはいるものの、存在を忘れていていたアイテムが、魔法のようなアイテムに感じてしまいました。

取っ手なんてただの飾りでしょ?そんなにハンドルがほしいならカラビナ結んだり、インラインエイトノットでも作ればいいじゃん!って思ってましたけど、違いました。ハンドルは飾りじゃありません。これを使うだけで使うプーリーが減らせるのは間違い無いです。どうせ買うならペツルのアッセンションが良いと思います。他のメーカーに比べると若干安めながら、品質は間違いないはずですし。

*ハンドル付きのアッセンダーは右手用と左手用が売られています。スラックラインなら利き手用がいいです。ロープの上り下りの用途だと、利き手に違う動作を受け持たせて、逆の手でアッセンダーを握る場面もあるみたいです。